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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ニフコ、村田製、ヤマトHD

ニフコ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ニフコ <7988>  5,370円  +160 円 (+3.1%)  本日終値
 ニフコ <7988> が大幅続伸。SMBC日興証券の8月31日付のリポートが刺激材料となった。同証券はニフコの第1四半期決算発表後の株価パフォーマンスは-10.8%とセクター平均の+2.2%から出遅れ感が大きいと指摘したうえで、高収益性と積極的な株主還元は再評価の余地が大きいと報告。また、最近は毎期「自社株買い」の実績があり、今期も実施される可能性が高いと予想している。なお、同社の投資判断「1(強気)」と目標株価6200円は継続した。

■村田製作所 <6981>  14,300円  +395 円 (+2.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>が4連騰、今期減益決算予想を嫌気されて売り込まれた5月2日に開けたマドをほぼ埋めた。セラミックコンデンサーで世界トップシェアを誇るが、スマートフォン向け需要減速で6~7月は底値圏でのもみ合いを続けていた。ここにきて株価は出直り色を強めている。車載向け部品搭載点数の増加など追い風要因も意識されているほか、米アップルが今月7日にイベントを開催することが伝わり、アップルの有力サプライヤーである同社株を引き続き刺激している。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,485.5円  +44 円 (+1.8%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が続伸。同社は8月31日の取引終了後、東南アジア地域統括会社のヤマトアジアを通じてマレーシアを本拠地とするクロスボーダー陸上幹線輸送事業者であるOTLグループを買収することを発表した。OTLグループが持つシンガポールからマレーシア、タイ、ラオスやカンボジア、ベトナム、中国と6カ国間を結ぶ約 6000キロメートルの幹線輸送ネットワークを取得することで、ASEANと中国におけるクロスボーダー陸上幹線輸送サービスを提供することが可能になる。

■千葉銀行 <8331>  621円  +8 円 (+1.3%)  本日終値
 千葉銀行<8331>、山梨中央銀行<8360>、京葉銀行<8544>、福井銀行<8362>、愛知銀行<8527>、十六銀行<8356>、百十四銀行<8386>など地銀株が軒並み高に買われ、市場の注目を集めた。全体相場底上げの動きのなかで「海外ファンドなどを中心に機関投資家のポートフォリオ一部組み換えの動きが反映されている。食品などPERが割高でも全体指数と連動性の乏しい最小分散投資がハヤされ、それが行き過ぎたことで、反動からリターンリバーサルの動きが加速した」(国内準大手証券ストラテジスト)という。足元は米早期利上げ思惑を底流に米国株市場にとどまらず、先進各国の市場で金融株全般が買い戻される流れにある。東京市場もメガバンクをはじめ広範囲にリバランスの買いが銀行セクターに流れ込んでいる。

■富士重工業 <7270>  4,125円  +27 円 (+0.7%)  本日終値
 富士重工業<7270>が4日続伸。ドイツ証券は31日、同社株の目標株価を3850円から4000円に引き上げた。レーティングは「ホールド」を継続した。為替や製品保証費用を考慮しても、コア利益は依然堅調に推移していることを評価している。今期の北米生産能力の増強が中核モデル「アウトバック」の累積需要への対応に寄与し、高成長を実現している、と指摘。「利益は前年比29%減少するが、それでも営業利益率は12.5~13%となり配当金の据え置きを可能とするに十分なキャッシュを生成できるだろう」とみている。

■国際石油開発帝石 <1605>  875円  -23.4 円 (-2.6%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>などの資源開発関連が4日ぶり反落となったほか、NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>が急落するなど原油関連株が売られた。週間の米原油在庫が大幅に増加したことを受けて前日終値ベースでWTI原油価格が1ドル65セント安の1バレル=44ドル70セント安と急落。これを受けて前日の米国株市場ではエクソンモービルやシェブロンなどのエネルギー関連株が下落し全体相場を押し下げており、この流れが東京市場にも波及している。

■ファーストリテイリング <9983>  35,940円  -400 円 (-1.1%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券は30日、デフレリスクが高まるなかでの消費セクターの投資ポイントと注目銘柄を取り上げた。同証券では、「株式市場のテーマのひとつとして『デフレ』の再進行が挙げられる」として、今後、デフレが本格化する可能性を指摘している。昨年相次いだ単価引き上げも、販売数量減に終わるケースが多く、「20年あまりデフレが続いたなか、消費者の価格に対するシビアな目も容易には変化しない点が浮き彫りになった格好だ」という。このなか、消費者・企業ともに新たな制約下で対応していく必要がある、とみている。 このデフレ再進行局面での注目銘柄として、ファーストリテイリング<9983>傘下のユニクロの価格戦略の大転換を挙げているほか、家具ではプライスリーダーのニトリホールディングス<9843>を注視している。また、衣料品では西松屋チェーン<7545>、小売分野では大手電子商取引(EC)の楽天<4755>やスタートトゥデイ<3092>、それに商業デベロッパーのパルコ<8251>など。また、食品関連では健康志向でヨーグルトなどが好調な明治ホールディングス<2269>、外食ではトリドール<3397>、吉野家ホールディングス<9861>、ゼンショーホールディングス<7550>を挙げている。

■岡本工作機械製作所 <6125>  170円  +37 円 (+27.8%) 一時ストップ高   本日終値
 岡本工作機械製作所<6125>が一時ストップ高。8月31日の取引終了後、科学技術振興機構の「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」に、同社の事業テーマ「Si貫通電極ウェーハ全自動薄化加工装置」が採択されたと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」は、大学や公的研究機関などで生まれた国民経済上重要な科学技術に関する研究成果をもとに、実用化を目指す研究開発フェーズを対象とした技術移転支援プログラム。これに採択された同社の事業「Si貫通電極ウェーハ全自動薄化加工装置」は、シリコン製半導体チップの内部を垂直に貫通する電極であるSi貫通電極(TSV)ウエハーを高平坦かつ高均一に10マイクロメートル(100万分の1メートル)厚さレベルまで薄層化する加工技術で、新たに開発した自動Si厚さ補正機構付き研削盤、Si/Cu同時研削技術、および金属汚染低減化技術を融合したTSVウェーハ全自動薄化加工装置を世界で初めて実用化するとしている。なお、事業支援予定期間は16年10月から20年9月までで、現時点で支援金額および受取時期は未定としている。

■アエリア <3758>  1,060円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値
 アエリア<3758>が3日連続のストップ高で、年初来高値を更新した。同社は8月30日に、角川ゲームス(東京都渋谷区)との共同事業第1弾となるiOSおよびAndroid向け次世代育成シミュレーションゲーム「STARLY GIRLS-Episode Starsia-」を発表したことをきっかけに人気化。きょうは、子会社のリベル・エンタテインメントが来年1月配信予定のイケメン役者育成ゲーム「A3!(エースリー)」のティザーサイトを公開しており、新たな期待材料となっているようだ。

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