【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ガンホー、日産自、リクルート
協エクシオ <日足> 「株探」多機能チャートより
協和エクシオ<1951>が続伸、年初来高値を更新した。大和証券は24日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は1300円から1700円に見直した。同社の第1四半期(4~6月)決算は、営業利益が前年同期比22%増となった。システムソリューションでの想定外のマイナス要因があったものの増益率が高く、「ポジティブな決算」と評価。17年3月期は、NTT<9432>グループ向けの受注が計画を大きく上回る可能性をみている。また、18年3月期にかけてはモバイル工事の利益貢献が伸びることも見込んでいる。同証券では、17年3月期の連結営業利益は会社計画の200億円に対し220億円(前期比19%増)を予想。18年3月期は同245億円への増益を見込んでいる。
■SBSホールディングス <2384> 924円 +42 円 (+4.8%) 本日終値
SBSホールディングス<2384>が続伸。岩井コスモ証券が24日付のリポートで、投資判断「A」を据え置きつつ、目標株価を900円から1100円へ引き上げたことが好感されている。16年12月期上期は、川越物流センターの売却による不動産事業の伸長が奏功し、営業利益は前年同期比3倍に拡大した。同証券では、新たな物流センターの立ち上げも順調であることから来期以降も堅調な業績推移を見込んでおり、16年12月期営業利益予想は66億円、17年12月期は同68億円としている。
■インフォマート <2492> 941円 +39 円 (+4.3%) 本日終値
インフォマート<2492>が大幅続伸。リクルートホールディングス<6098>は24日の取引終了後、合計6113万株の株式売り出しを発表するとともに、新たな事業として「リクルートファイナンスパートナーズ」を設立し、貸金業登録を申請したことを明らかにした。具体的には、中小企業向けの融資事業を開始する予定であり、同事業の展開に向けインフォMTと協業検討開始に関する基本合意書を締結した。リクルートHDは、既存の金融機関やさまざまなFintech(金融とテクノロジーの融合)企業と積極的な提携を検討する方針を打ち出している。
■豊田合成 <7282> 2,266円 +84 円 (+3.9%) 本日終値
全般軟調地合いのなか、豊田合成<7282>は堅調に推移した。同社は24日、メキシコをはじめとする北米地域における自動車生産の拡大に対応するため、メキシコ生産子会社でウェザストリップ(ドア枠や窓枠などに装着するゴム製品)製品の生産能力を増強すると発表した。既存工場に生産設備を増設するほか、隣接地を取得して工場建屋を拡張する方針。投資額は約36億円で、2020年までにウェザストリップ製品の生産能力を現在の約1.5倍に増強する。
■ガンホー <3765> 247円 +9 円 (+3.8%) 本日終値
24日、ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> が発行済み株式数の10%にあたる1億0578万9240株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は9月2日。
■日産自動車 <7201> 982.5円 +10.3 円 (+1.1%) 本日終値
日産自動車<7201>は24日、高速道路の一定条件下での自動運転に対応する新型「セレナ」の販売を開始した。このセレナには、月販8000台の強気の販売計画が打ち出されているが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「販売計画は強気だが、それに見合う商品魅力と顧客反応があるようだ」と指摘した。セレナには同一車線自動運転技術「プロパイロット」が搭載されており低燃費。それに加え「ハンズフリーオートスライドドア」や「デュアルバックドア」が搭載されている。さらにシートベルト内臓の「2列目超ロングスライドシート」を採用し快適性と3列目からの乗降性も大幅に向上した。これら機能は向上しているが、「その割に価格は競合車と同水準に見える」と同証券は値ごろ感を評価している。さらに自動運転技術への「顧客の関心の高さ」も重要なポイント。会社側では発売前の受注台数を明らかにしなかったが、「顧客の7割(会社計画4割)が自動運転車を選んだことを明らかにした」とし自動運転への関心が高まっていることも注目点に挙げている。
■ホンダ <7267> 3,091円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
ホンダ<7267>は堅調。同社は24日、熊本地震の影響により生産を休止していた熊本製作所(熊本県菊池郡大津町)が通常稼働を開始したことを発表した。震災発生後、熊本製作所の生産については、4月14日夜から一旦休止し、5月6日より海外生産拠点への部品供給を再開。汎用完成機組み立ては5月13日より、被害の大きかった二輪完成車組み立てについては、6月6日より主要機種の組み立てを少量生産で再開し、段階的に生産量を増やしていた。今回、大型モデルを生産するFUNラインの生産準備が整ったことにより、8月22日から、ほぼ通常稼動での生産となっている。
■リクルート <6098> 3,925円 -210 円 (-5.1%) 本日終値 東証1部 下落率5位
24日、リクルートホールディングス <6098> が電通 <4324> 、NTTデータ <9613> などによる国内外で6113万4800株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限336万5200株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株数が最大6450万株で発行済み株式総数の約11.4%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は9月12日から14日までの期間に決定される。同時に発行済み株式数(自社株を除く)の1.51%にあたる850万株(金額で300億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したが買い材料視されなかった。
■資生堂 <4911> 2,539円 -125.5 円 (-4.7%) 本日終値 東証1部 下落率8位
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で資生堂 <4911> の投資判断「アンダーウェイト(弱気)」、目標株価2200円を継続したことが売り材料視された。リポートでは、エクイティストーリーは弱気を継続すると報告。要因として、(1)円高による海外業績の目減り、(2)投資増による利益成長の伸び悩み、(3)市場期待値とのかい離の顕在化、を挙げた。同証券では、16年12月期の連結営業利益を400億円→340億円(会社計画は300億円)、17年12月期を411億円→388億円にそれぞれ下方修正した。
株探ニュース