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【特集】<話題の焦点>=栄養満点スムージー、コンビニ各社しのぎを削る

ローソン <日足> 「株探」多機能チャートより
 海外セレブの間で話題となったスムージーが、日本でも専門店に行列ができるほど人気となったことは記憶に新しい。フルーツも葉野菜も丸ごとミキサーにかけるため、既製の野菜ジュースと異なり、豊富な食物繊維をそのまま摂ることができる。また、季節によって組み合わせる野菜や果物を気軽に選べることや、1杯で満腹感を味わうことができることから、女性の間で食事と置き換えるダイエット法が流行っている。

 とは言っても、毎朝数種類の野菜や果物を刻んでミキサーにかけるのは、時間のない会社員や朝の弱い人にはハードルが高い。また、生野菜特有の苦みから、途中で挫折してしまった人も少なくないだろう。コンビニエンスストア各社は、そんな消費者のささやかなわがままを敏感に察知し、手軽に栄養が摂れる独自のグリーンスムージー商品を続々と投入している。

 コンビニスムージーの代表格といえば、ローソン<2651>が展開する「NLグリーンスムージー」だ。昨年5月に発売を開始して以来、2016年6月末時点で累計3000万本を突破するヒット商品となっている。「単価は税込み178円と他の飲料に比べて割高だが、リピート率が高い商品で、毎朝続けて飲みたいという女性を中心に売れている。フルーツの味が強めで飲みやすいことが人気のひとつとみている」(広報室)。この人気の高さを受けて、豊富なサイズに加え飲むシーンに合わせた商品展開を進めていくとしている。

 ローソンに負けじとカゴメ<2811>と共同開発した「グリーンスムージー」を販売するのはセブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のセブン-イレブン・ジャパンだ。同社の製品は、砂糖、甘味料などの添加物を使用していないことが特徴。野菜の味そのものを楽しみたい人に向けている。累計販売本数は非公表だが、「想定以上に売れている」(広報担当)と話す。

 他にも、ミニストップ<9946>は3種類のスムージーを販売。1日に不足している鉄分、食物繊維、1食分の野菜を補えるようになっている。ファミリーマート<8028>は米フルーツ大手の「Doleスムージー グリーンブレンド」などを展開。健康志向の高まりを受けて、スムージーなどのフレッシュジュース市場は拡大を続けている。そのなかでも手軽に飲みやすいコンビニスムージーは今後も成長が期待できそうだ。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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