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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):SUMCO、LINE、コナミHD、鹿島

SUMCO <日足> 「株探」多機能チャートより
■SUMCO <3436>  853円  +48 円 (+6.0%)  本日終値
 SUMCO<3436>が4連騰。16年1~6月期は円高が直撃し最終利益段階で8割減益と低迷したが、半導体シリコンウエハーの在庫調整が一巡し需要回復期に入っていることで、株価は既に7月初旬を境に急速に戻り相場に移行している。東海東京調査センターが同社のレーティングを8日付で「アウトパフォーム」継続でフォロー、これが買い安心感を与えている。信用取り組みも直近29日申し込み現在で売り残が増加する一方で買い残が減少、信用倍率1.43倍と急改善していることも需給面で追い風となっている。

■LINE <3938>  4,310円  +235 円 (+5.8%)  本日終値
 LINE<3938>が4日続伸。同社は先月中旬に東証とニューヨーク市場に同時上場を果たしたが、ここへきて国内外の有力証券がレーティングを発表している。ドイツ証券は8日、同社株のレーティングを新規「バイ」とし目標株価を4800円に設定した。同証券では、LINEは「ソーシャルメディアとして急成長する間際にある」と指摘。特に、同社は広告メディアとして若い顧客層に強みを持つ点などを評価。LINEの国内デジタル広告の市場シェアは15年の3%が17年までに8%に拡大すると予想している。また、みずほ証券も8日、同社株の投資判断を「買い」でカバレッジを開始した。目標株価は5200円としている。「サービス多様化と広告成長余地の大きさ」を指摘。同社は世界同業比較でサービス多様化と収益化で先行しているとみているほか、世界的に有力メッセージング企業の評価が上昇するなか、同社のバリュエーションには割安感があるとみている。

■コナミホールディングス <9766>  3,895円  +175 円 (+4.7%)  本日終値
 コナミホールディングス<9766>が5日ぶりに反発。開催中のリオデジャネイロオリンピックにおいて、体操男子団体総合で日本男子が3大会ぶりに金メダルを獲得したことが好材料視されている。体操男子団体総合には、傘下のコナミスポーツクラブに所属する内村航平選手や加藤凌平選手、田中佑典選手などが出場。体操熱の高まりとともに、子ども向け「運動塾」の会員増なども期待されている。

■クラボウ <3106>  194円  +8 円 (+4.3%)  本日終値
 クラボウ<3106>は後場上げ幅拡大。同社はこの日午後2時に、17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高は372億4400万円(前年同期比9.9%減)、営業利益は11億700万円(同48.6%増)、純利益は8億4200万円(同14.0%増)と大幅な増益を達成した。原糸分野は、国内外の連携によるグローバルな生産・販売により順調に拡大、食品分野では、即席めん具材およびスープ市場向け製品が好調に推移している。通期業績は売上高1650億円(前期比4.8%減)、営業利益45億円(同3.5%増)、最終利益30億円(同15.0%増)と従来見通しを据え置いた。

■アドヴァン <7463>  864円  +35 円 (+4.2%)  本日終値
 8日、アドヴァン <7463> が配当方針を変更して、17年3月期から期末に加え上期も配当を実施すると発表したことが買い材料視された。従来無配としていた17年3月期の上期(4-9月)配当を13円実施。下期配当は従来計画の25円→13円に減額するが、年間配当は従来計画の25円→26円(前期は25円)に増額となる。発表を受け、利益還元機会の充実と実質増配を好感する買いが向かった。

■藤田観光 <9722>  378円  +15 円 (+4.1%)  本日終値
 藤田観光<9722>が大幅続伸。8日の取引終了後、16年12月期の連結業績見通しについて、売上高を700億円から695億円(前期比8.6%増)へ下方修正した一方、営業利益を10億円から18億円(同46.2倍)へ、純利益を3億円から5億円(同15.6倍)へ上方修正したことが好感されている。上期において、訪日外国人数の急増とともに、宿泊利用単価の大幅な上昇が宿泊部門の収益を押し上げたことが要因だという。なお下期は、訪日外国人数の伸び率は緩やかなものになり、宿泊利用単価は当初予想並みに推移すると想定している。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高322億2500万円(前年同期比6.5%増)、営業損益4億3800万円の赤字(前年同期8億4500万円の赤字)、最終損益1億9900万円の黒字(同8億2400万円の赤字)だった。宿泊利用単価の上昇が、新宿ワシントンホテル本館の改修工事やホテルグレイスリー那覇およびホテルグレイスリー京都三条北館の開業に伴う費用増を吸収した。

■ジャムコ <7408>  1,792円  +69 円 (+4.0%)  本日終値
 ジャムコ<7408>が反発。8日の取引終了後、アラブ首長国連邦のエミレーツ航空から、ボーイング777-200LR型機向けのギャレー(厨房設備)などの客室改修プログラムを10機分受注したと発表しており、業績への貢献が期待されている。今回受注したのは、ギャレーやクローゼット(収納荷物入れ)、ラバトリー(化粧室)などの客室改修プログラム。なお、同プログラムに伴う製品の初出荷は来年9月ごろを予定しているという。

■鹿島 <1812>  729円  +27 円 (+3.9%)  本日終値
 鹿島<1812>が大幅高。同社がきょう前場取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高が3906億5000万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は303億6500万円(同2.6倍)と急拡大、これをポジティブ視する買いが優勢となっている。建設部門は千代田区の再開発事業など高水準の案件を保有、利益率向上に伴い売上総利益が増加したことから営業利益が押し上げられた。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、営業利益850億円(前期比23.5%減)に対する進捗率は約36%に達している。

■マルハニチロ <1333>  2,578円  +88 円 (+3.5%)  本日終値
 マルハニチロ<1333>が高い。同社が8日取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高が2125億5200万円(前年同期比1.3%減)と小幅減収ながら、営業利益は72億3900万円(同2.6倍)、最終利益は44億3700万円(同2倍)と高変化を示した。冷凍食品の販売が好調なほか、北米の鮭鱒(さけ・ます)事業の回復などが寄与した。通期営業利益180億円(前期比6.1%増)に対する第1四半期時点の進捗率は40%に達している。

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