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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大塚HD、国際石開帝石、コマツ、ソニー

大塚HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■大塚ホールディングス <4578>  4,876円  +163 円 (+3.5%)  本日終値
 大塚ホールディングス<4578>が後場一段高。午後1時30分ごろ、16年12月期の連結業績見通しについて、売上高を1兆2500億円から1兆2000億円(前期比17.0%減)へ下方修正した一方、営業利益を700億円から1000億円(同34.1%減)へ、最終利益を500億円から750億円(同10.8%減)へ上方修正したことが好感されている。上期が営業減益ながら期初計画を大きく上回って着地したことに加えて、想定為替レートを1ドル=120円から108円へ、1ユーロ=135円から120円へ見直したことが要因。また、維維食品飲料の株式譲渡に伴う特別利益も反映させたとしている。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高5947億5400万円(前年同期比20.3%減)、営業利益661億7000万円(同35.9%減)、最終利益467億2200万円(同32.7%減)だった。欧米で独占販売期間が終了した影響を受けて抗精神病薬「エビリファイ」のグローバル売り上げが急減したが、国内新薬が堅調に推移しているほか、新規抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」のグローバル売り上げが順調に拡大していることなどが寄与した。

■国際石油開発帝石 <1605>  848.7円  +26.7 円 (+3.3%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>、JXホールディングス<5020>など石油関連株が高い。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近9月物が前日比1.22ドル高の1バレル43.02ドルと上昇。石油輸出国機構(OPEC)が9月下旬に非公式会合を開くと発表したことが伝わっており、市場には、増産凍結に向けた協議が再開することへの期待が浮上。これを受け、石油関連株への買いが優勢となっている。

■サンフロンティア不動産 <8934>  1,018円  +28 円 (+2.8%)  本日終値
 8日、サンフロンティア不動産 <8934> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.5倍の34.6億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。付加価値の高い中規模オフィスビルを販売したことで、主力の不動産再生事業の収益が急拡大したことが寄与。第1四半期だけで通期計画の82億円に対する進捗率は42.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■コマツ <6301>  2,171円  +53.5 円 (+2.5%)  本日終値
 コマツ<6301>が続伸し年初来高値を更新。足もとで米キャタピラー社の株価が過去1年間の最高値圏で推移。石炭など資源価格の上昇に連動しており、競合企業のコマツにも再評価の動きが高まっている。市場には、「建機需要にはそろそろ底打ち機運がでてきた」との声が出ており、株価のレンジ切り上げを予想する見方が増えている。

■ソニー <6758>  3,374円  +77 円 (+2.3%)  本日終値
 ソニー<6758>の上値指向が続いている。値刻みこそ小幅ながらきょうで4日続伸、中期波動でも6月下旬をターニングポイントに一貫した戻り足を形成、ファンド系資金など機関投資家の継続的な実需買いも観測される。熊本地震の影響は1150億円の減益要因となり懸念されたが、株価面では大きな波乱なく上昇トレンド途上で織り込む強さをみせた。被災した熊本工場も8月からフル稼働態勢に復帰、構造改革も既に一巡しており目先はネガティブ材料が払拭されている。ロボット事業への再参入に加え、EV向け市場など中心にリチウムイオン電池分野での展開、歴代最速ペースで販売台数を拡大している「プレイステーション4」など手掛かり材料に事欠かないが、現在、市場で注目されているのは10月に投入が予定されている「プレイステーションVR」だ。VR市場は2025年には世界ベースで8兆円規模に膨らむとの試算もあり、ヘッド・マウント・ディスプレー端末では米フェイスブック子会社や台湾メーカーが先陣を切っているものの、マーケット関係者の間では、カプコン<9697>やスクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>などの人気タイトルを擁するプレイステーションVRの潜在的な成長力を重視、ソニーをVR市場牽引のキーカンパニーに位置づける声が多い。

■日本電信電話 <9432>  4,854円  +83 円 (+1.7%)  本日終値
 NTT<9432>が6日ぶりに反発。岩井コスモ証券は8日、同社株の投資判断の「A」と目標株価6000円を継続した。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比36%増の4873億9500万円と順調。スマートフォンの普及などを背景にした移動通信収入の増加やコスト削減などで「利益成長を期待しやすい状況にある」と指摘。17年3月通期の連結営業利益は会社予想の1兆4300億円に対し1兆5500億円(前期比15%増)と予想。通信セクターの主要企業の株価が連結PER15倍前後の水準にあるのに対し、同社株は12倍前後にとどまり割安感も指摘している。

■ツクイ <2398>  1,420円  +20 円 (+1.4%)  本日終値
 8日、ツクイ <2398> が8月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に発表した17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期非連結比2.1倍の11.5億円に急拡大したことも支援材料。

■ラウンドワン <4680>  671円  +4 円 (+0.6%)  本日終値
 ラウンドワン<4680>が買いを集め、底値圏からの上昇トレンド転換を示唆。8日取引終了後に発表した17年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高が202億8900万円(前年同期比7.7%増)、営業損益は6億3200万円の黒字(前年同期7100万円の赤字)、最終損益は1億円の赤字(同5億8500万円の赤字)だった。営業損益段階からの黒字化をポジティブ視する買いを呼び込んだ。同社は最新ゲーム機種の導入や高校生6人組女性ボーカルグループとのタイアップイベントの実施、オリジナルグッズの配布を積極的に行うなどで集客に努めている。

■東レ <3402>  958.5円  +4 円 (+0.4%)  本日終値
 東レ<3402>が4日続伸、底値圏で収れんする13週・26週移動平均線を足場に上に放れてきた。炭素繊維の世界トップメーカーで航空機向けに好調な需要を取り込むほか、中国パネルメーカーの投資拡大を背景にカラーフィルター製造装置や有機EL向け正孔輸送材などが伸びている。16年4~6月期は営業利益段階で410億円と前年同期比2ケタ増益を達成、会社側期初想定を40億円程度上振れした。立花証券では8日付で同社の投資判断を「強気」でフォローしており、17年3月期の営業利益については会社側と同じ1700億円(前期比10%増)を予想、18年3月期については1800億円と増益基調の継続を見込んでいる。

■東和薬品 <4553>  4,380円  -900 円 (-17.1%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 8日、東和薬品 <4553> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益が6.7億円の赤字(前年同期は33.3億円の黒字)に転落したことが売り材料。4月の薬価改定を受け、主力薬が大幅に下落したことが響いた。販管費の増加に加え、急激な円高でデリバティブ評価損21.4億円が発生したことも赤字転落につながった。

●ストップ高銘柄
 アサヒ衛陶 <5341>  155円  +50 円 (+47.6%) ストップ高   本日終値
 アストマックス <7162>  291円  +80 円 (+37.9%) ストップ高   本日終値
 チャームケア <6062>  2,330円  +400 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値
 極楽湯 <2340>  903円  +150 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値
 ユニマRC <9707>  688円  +100 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 中村超硬 <6166>  1,100円  -400 円 (-26.7%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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