【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ディーエヌエ、セブン&アイ、トヨタ、郵船
ディーエヌエ <日足> 「株探」多機能チャートより
新明和工業<7224>が6日ぶりに5%超の大幅高。東京計器<7721>、日本無線<6751>なども反発に転じたほか、豊和工業<6203>は3日続伸と、防衛関連株に位置付けられる銘柄に短期資金の矛先が向いている。10日に投開票された参院選では自民・公明の与党が大勝し、参院でも議席数が「改憲」に必要な全議席数の3分の2を占めたことから、安倍首相の念願でもあった改憲機運が高まりをみせている。現時点では思惑先行とはいえ、防衛省と取引実績の厚い防衛関連銘柄には予算面で追い風が吹くとの見方が買いを引き寄せているもようだ。
■ディー・エヌ・エー <2432> 2,566円 +124 円 (+5.1%) 本日終値
ディー・エヌ・エー<2432>が新値追い。NTTドコモ<9437>は8日、九州大学およびディーエヌエー、福岡市と九州大学伊都キャンパス内自動運転バスの実現に向けて「スマートモビリティ推進コンソーシアム」を設立することで合意したと発表した。また、ディーエヌエーは7日に、仏イージーマイルと業務提携し、私有地での無人運転バスを使用した交通システム「ロボットシャトル」の運用を8月から開始すると発表しており、自動運転関連として関心が高まっているようだ。
■セブン&アイ <3382> 4,284円 +206 円 (+5.1%) 本日終値
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が反発。岩井コスモ証券が前週末8日付のリポートで、目標株価5400円を継続しつつ、投資判断を「B+」から「A」へ引き上げたことが好感されている。同証券では、コンビニ事業の好調が続くほか、米国でのM&Aなどによる収益拡大、イトーヨーカ堂の抜本的な収益改善が進むと予想。また、井阪新体制による資産効率や売り場効率を重視した経営で、収益性の改善や、ROE10%(前期6.9%)の達成確度が高くなることも評価している。
■トヨタ自動車 <7203> 5,301円 +246 円 (+4.9%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は売買代金を伴い反発。円高進行による収益圧迫懸念が同社株をはじめとする自動車セクターには強い向かい風となっているが、注目された6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比28万7000人増加と、事前の市場コンセンサスを大幅に上回る数字で、米国景気の堅調が自動車販売台数の拡大につながるとの思惑が浮上している。外国為替市場でも一時対ドルで100円を割り込んだ円高が一服、足もとは1ドル=100円台後半で推移しており、これも不安心理の改善につながった。
■日本郵船 <9101> 177円 +8 円 (+4.7%) 本日終値
全体相場が急速な反騰態勢をみせるなか日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株も反発に転じた。郵船は依然としてPBR0.3倍台と指標面から割安感が際立つ。中国をはじめとする新興国経済の経済成長鈍化に懸念がくすぶるなかで、海運市況の先行き低迷が意識されていたが、ここにきてややムードが変わっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前週末時点で4ポイント高の703と13連騰、4月29日以来の700台を回復している。海運セクターはドル建て決済で為替の円高進行に対する収益目減りも懸念されていたが、足もとは1ドル=101円台までドルが買い戻されており、これも株価にポジティブに働いたようだ。
■ヤマハ発動機 <7272> 1,488円 +62 円 (+4.4%) 本日終値
ヤマハ発動機<7272>は続伸。市場には、シャープ<6753>が債務超過に転落し8月1日に東証2部に指定替えされることから、日経平均株価の臨時入れ替えの発表が近く発表されるとの観測が出ている。市場では、ヤマハ発がシャープ<6753>に代わり採用されるとの見方も浮上している。また、セイコーエプソン<6724>を候補に挙げる声もある。
■ドンキHD <7532> 3,715円 +150 円 (+4.2%) 本日終値
ドンキホーテホールディングス<7532>が5日ぶり反発。同社は深夜時間帯での営業を特徴とするディスカウントストアで、日用品などを中心に消費者の低価格志向を捉えて業績を伸ばしている。同社がきょう前場取引終了後に開示した6月の月次販売動向は、既存店売上高が前年同月比2.4%増、全店ベースでは同10.6%増と高い伸びを確保しており、これが小売セクター勝ち組として見直し人気を後押ししている。16年6月期通期ベースでは既存店売上高が4.5%増、全店では13.1%増と2ケタ伸長を達成した。
■4℃ホールデ <8008> 1,976円 +75 円 (+4.0%) 本日終値
ヨンドシーホールディングス<8008>が5営業日ぶりに急反発。SMBC日興証券がリリースしたリポートでは、同社は5月、6月とジュエリー売り上げが鈍化した、と紹介。投資評価は「1」(アウトパフォーム)を継続しているものの、時価総額と株式の流動性を考えると、ジュエリーの売り上げトレンドの回復が見られない限り、株価の反発は難しい可能性がありえる点は要注意と指摘。足もとの売り上げ苦戦は結婚指輪とファッションジュエリーが要因と考えるも、結婚指輪は実需品で需要変動は小さく、今後の同社の施策次第では回復する可能性があるとみて、ファッションジュエリーは景況感の影響する可能性があるため注視したいと解説。目標株価は3300円から2700円へ引き下げている。
●ストップ高銘柄
ぱど <4833> 368円 +80 円 (+27.8%) ストップ高 本日終値
ノダ <7879> 619円 +100 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
内外テック <3374> 538円 +80 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
共同ピーアール <2436> 778円 +100 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値
シリコンスタジオ <3907> 5,570円 +705 円 (+14.5%) ストップ高 本日終値
以上、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース