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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):スカパーJ、国際石開帝石、セブン&アイ、三井住友FG

スカパーJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■スカパーJ <9412>  443円  -10 円 (-2.2%)  本日終値
 スカパーJSATホールディングス<9412>が4日続落。大和証券は同社について、ポジティブな材料とネガティブな材料が拮抗した状態と考える、とのリポートをリリース。ポジティブな点は、(1)相次ぐ衛星の打ち上げにより宇宙衛星事業のキャパシティが拡大すること、(2)4K放送の本格化、航空機内のインターネット通信需要増、車の自動運転向けの通信需要増、アジア諸国における需要増、といった衛星通信需要の中期的拡大、(3)有料多チャンネル事業の累計加入件数が横這い圏になってきたこと、の3点を挙げ、ネガティブな点は、(1)防衛省のPFIによる衛星の打ち上げが再度延期となり再打ち上げ時期が未定であること、(2)足元の円高はアジア諸国等からの衛星通信需要の追加獲得を困難にさせること、(3)結果として、同証券のROE予想は、17年3月期6.5%、18年3月期6.1%、19年3月期6.6%と、16年3月期の8.6%を下回る水準が続くと考えること、の3点を挙げている。投資判断は「3」(中立)を継続。目標株価は750円から480円へ引き下げている。

■NIPPO <1881>  1,694円  -36 円 (-2.1%)  本日終値
 NIPPO<1881>が3日続落。大和証券は、17年3月期は、同社にとって厳しい期になりそうだが、さほど大きな営業利益の落ち込みはないと予想するとのリポートをリリース。17年3月期連結営業利益を390億円(前期比4%減、会社計画は367億円)と予想。減益幅が小さくとどまると見る理由として第一に、前期に評価損(推定20億円以上)を計上した開発事業の利益回復が見込まれること、第二に、地域子会社の受注増加が見込まれること、第三に、アスファルト合材の製造販売事業の利益増が見込まれることと説明。更なる原材料安による利益率改善も期待できるとみて、18年3月期も一部指名停止は残るものの、連結営業利益は430億円(前期比10%増)を予想。投資評価は「2」(アウトパフォーム)を継続。目標株価は2400円から2000円へ引き下げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  741.5円  -15 円 (-2.0%)  本日終値
 石油関連株が連日の下落。国際石油開発帝石<1605>が4日続落に売られたほか、石油資源開発<1662>が3日続落、コスモエネルギーホールディングス<5021>は6日続落。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インター ミディエート)の期近8月物は前日比2.29ドル安の1バレル45.14ドルに急落した。一時、44.87ドルと5月中旬以来、約2カ月ぶりの水準に下落した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計では、在庫の減少が市場予想より小幅だったことが嫌気された。英国の欧州連合(EU)離脱に伴う世界経済への影響も依然、懸念視されている。

■東京建物 <8804>  1,143円  -19 円 (-1.6%)  本日終値
 クレディ・スイス証券の不動産セクターのリポートでは、Brexitを契機に海外不動産ファンドが日本の不動産を投げ売りする可能性があると指摘。欧州勢が保有する日本不動産は2兆4000億円と試算し、2年でそのすべてが投げ売りとなったとしても、邦銀の不動産業向け貸出残高に対して1.7%の影響でしかないと解説。欧州勢が英国および日本で不動産を投げ売りした場合は、資金調達力に優れた日本のデベロッパーやJ‐REITにとって投資の好機と位置付け、円高も日本のデベロッパーが不動産投資を行う機会を提供すると想定。セクター判断「オーバーウエイト」を継続。個別では東京建物<8804>、野村不動産ホールディングス<3231>、三井不動産<8801>を買い推奨している。

■セブン&アイ <3382>  4,078円  -67 円 (-1.6%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が3日続落。7日引け後に17年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表、その内容がネガティブ視され、売りが優勢となっている。決算を受け、野村証券がリポートをリリース。足もと業績は7‐Eleven Inc.を除き全般的に下振れ気味で、業績予想を下方修正。セブン-イレブン・ジャパンが盤石なことが同社株評価の必要条件であるものの、成長や競争力維持の必要経費は増加していると指摘。ただ、「100日プラン」として新経営体制の経営戦略が策定中で、10月に公表見通しであり、赤字企業の止血が進めばディスカウント縮小が見込まれると解説。目標株価を5650円から5400円へ引き下げ、レーティングは「バイ」を継続している。また、SMBC日興証券は業績牽引役であるセブン-イレブン・ジャパンの営業利益が前年同期比横ばいにとどまったため、印象はややネガティブとし、会社計画未達リスクが出てきた点に注意したいとの見解を示している。投資評価「1」(アウトパフォーム)、目標株価6000円を継続している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、決算が株価に与える影響はニュートラルと指摘。新経営陣が作成中の新しい事業戦略が出るまで様子見の状況が続くとみて、レーティング「ニュートラル」、目標株価5000円を継続している。このほか、ゴールドマン・サックス証券が目標株価を5100円が4800円へ引き下げたことが確認されている。

■三井住友FG <8316>  2,775円  -44 円 (-1.6%)  本日終値
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが安い。三井住友や三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は年初来安値を更新したほか、みずほフィナンシャルグループ<8411>も下落し年初来安値圏で推移している。イタリアを中心に欧州の銀行不安が強まっているほか、英不動産ファンドの解約停止も相次ぐなど欧州懸念が高まるなか、海外投資家などからの銀行株売りを指摘する声も出ている。

■ナブテスコ <6268>  2,419円  -34 円 (-1.4%)  本日終値
 ナブテスコ<6268>が3日ぶりに反落。SMBC日興証券がリポートをリリース。同社に対する営業利益予想を減額修正、16年12月期営業利益を291億円→234億円(9カ月決算だった15年12月期を12カ月に調整したベース213億円と比べ10%増)と予想。輸送用機器、航空・油圧機器、精密機器で会社予想を下回り、会社計画255億円には未達とみている。17年12月期は322億円→256億円と予想している。同証券ではまた、航空・油圧機器事業の収益性改善に注目。同社は航空機器でボーイング向けの受注を獲得しており、17年12月期からはB737MAX、19年12月期からはB777Xの生産レートも上昇に向かうと考えられ、数量効果が期待できると解説。目標株価は3000円から2600円へ引き下げ、投資評価は「2」(中立)を継続している。

■シスメックス <6869>  6,880円  -90 円 (-1.3%)  本日終値
 シスメックス<6869>が5日続落。国内大手証券は、16年7~9月期以降の為替前提をドル108円→102円、ユーロ123円→112円、中国人民元17円→15円に見直し、業績予想を下方修正するとのリポートをリリース。17年3月期以降の売上高と営業利益を大きく下方修正、従来予想に対して営業利益で円高は50~60億円の下方修正要因になると推算し、会社予想も大きく下回るとみている。ただ、現地通貨ベースの業績推移には変更は無く、尿分析装置や免疫分析装置では成長がさらに加速する公算が大きいことに留意したいとの見解を示し、レーティングは「バイ」を継続。目標株価は1万円から9300円へ引き下げている。

■清水建設 <1803>  931円  -9 円 (-1.0%)  本日終値
 SMBC日興証券の7月の見通しでは、第1四半期決算は総じて不調な結果となり、外需加工組立業種を中心にコンセンサス予想が再度下方修正されると予想。それでも、外需加工組立業種のコンセンサス予想は、下方修正の期間が相当程度長期に及んでいることや、それだけ下方修正の幅も大きなものになっていることから、決算後のタイミングで一巡感が生じやすいと解説。7月のターゲットリストでは、当面リスク・オフが残存するとみて、ディフェンシブ性が高い銘柄、安定的な利益成長を遂げている銘柄を中心に選定。清水建設<1803>、ポーラ・オルビスホールディングス<4927>、セガサミーホールディングス<6460>、堀場製作所<6856>、リログループ<8876>、NTTドコモ<9437>を同リストに新規採用している。

■三菱電機 <6503>  1,108円  -9.5 円 (-0.9%)  本日終値
 ドイツ証券の機械セクターのリポートでは、BREXITによる中長期的な影響は、現段階で見えにくく、時間を要する決定と指摘。当面重要なのは為替相場の短期的な変動とみて、ディフェンシブ、割安、低為替感応度を基準に銘柄選定を行うスタンスを継続。個別では、三菱電機<6503>をトップピックに、決算に向けてSMC<6273>>キーエンス<6861>の順でFAサブセクターを推奨。それ以降は、割安なクボタ<6326>>THK<6481>>DMG森精機<6141>の順に推奨している。

●ストップ高銘柄
 日本アビオニクス <6946>  190円  +50 円 (+35.7%) ストップ高   本日終値
 内外テック <3374>  458円  +80 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 以上、2銘柄

●ストップ安銘柄
 ぱど <4833>  288円  -89 円 (-23.6%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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