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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ヘリオス、Vテク、ピジョン、アキュセラ

ヘリオス <日足> 「株探」多機能チャートより
■ヘリオス <4593>  2,301円  +400 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値
 ヘリオス<4593>がストップ高。同社はiPS細胞技術を使って再生医薬品の開発を進めるバイオベンチャーで、他家由来のiPS細胞を用いた治療法実用化への取り組みに市場の注目度も高い。6日、理化学研究所などが他人の細胞から作ったiPS細胞を使って網膜の細胞を作製し、目の難病患者に移植する世界初の臨床研究を開始すると発表、来年前半にも手術を実施する方針を示しており、これが同社の株価を強く刺激する格好となった。また、同社はゲノム編集のテーマでも注目されている。4月初旬に、米バイオテクノロジー会社のユニバーサルセル社が開発しているゲノム編集によって、HLA(自己と非自己を識別する細胞表面抗原)の発現を調整し、免疫拒絶反応をおさえた多能性細胞を作成する技術のiPS細胞への応用について共同研究契約を締結している。

■ブイ・テクノロジー <7717>  9,270円  +1,230 円 (+15.3%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 有機EL関連株の一角に物色資金が集まった。製造装置を展開するブイ・テクノロジー<7717>が急反発したほか、保土谷化学工業<4112>、出光興産<5019>、住友化学<4005>など有機EL材料を手掛ける企業に買いが厚い。韓国LG電子が、今年の有機ELテレビの販売台数を昨年比3倍の90万台強に大増産する計画を明らかにしたことが伝わっており、関連業界にとって商機が広がるとの思惑が追い風となっている。

■ピジョン <7956>  3,400円  +427 円 (+14.4%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 6日、ピジョン <7956> が決算を発表。17年1月期第1四半期(2-4月)の連結営業利益が前年同期比3.8%増の37.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。主力の哺乳びんや乳首の販売好調に加え、インバウンド需要の取り込みが奏功した国内ベビー・ママ事業が収益を牽引した。中国事業の収益悪化や販管費の増加を吸収し、増益を確保したことが好感された。

■アキュセラ・インク <4589>  1,161円  +133 円 (+12.9%)  本日終値
 アキュセラ<4589>が10日ぶりに反発。先月26日早朝に、ドライ型加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2b/3相試験で有効性を示すことができなかったと発表し、株価は暴落。この日、株価が反発すれば終値ベースでは暴落後、初となる。株式市場でiPS関連株が脚光を浴び、バイオ株に物色のホコ先が向かったことも同社株には追い風となった様子だ。

■住友精化 <4008>  596円  +49 円 (+9.0%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 住友精化<4008>が急伸、日本触媒<4114>も高い。機関投資家とみられるまとまった買いに加え、値動きの良さに乗じた短期資金も上乗せされているもよう。市場では「化学セクターは株価出遅れ感が強く、前日の欧米株高や円高一服を受けて投資家心理が改善するなか、リターンリバーサル狙いの買いが入っている。特にこの2銘柄については、花王<4452>が海外向け紙おむつの好調などで業績を拡大させるなか、高吸水性樹脂を手掛けていることから連想人気を呼び込んでいる」(国内ネット証券大手)との見方が出ていた。

■セリア <2782>  7,900円  +480 円 (+6.5%)  本日終値
 セリア<2782>は連日の上場来高値。100円ショップ大手の同社は、サンリオやディズニーといったキャラクター採用などで消費者ニーズを捉えた商品戦略に加え、積極的な出店攻勢が奏功している。6日に発表した5月の月次売上高では、既存店で前年同月比3.1%増と好調をキープ、また全社ベースでは前年同月比10.5%増で2ケタ伸長を確保しており、これを評価する買いが集まっている。

■コロプラ <3668>  2,400円  +133 円 (+5.9%)  本日終値
 コロプラ<3668>が3連騰。引き続き3日に配信を開始したスマートフォン向け新作アクションRPG「ドラゴンプロジェクト」(通称ドラプロ)の滑り出し好調を好材料視した買いが入っている。「ドラプロ」は、仲間と気軽に楽しめるアクション性の高いRPG。6日午前の時点では、iPhone版、Android版ともに無料ゲームランキングでトップとなっており、事前登録者数が20万人を突破するなど期待の高いタイトルだったが、前評判に違わぬスタートが評価されているようだ。

■荏原 <6361>  567円  +28 円 (+5.2%)  本日終値
 荏原<6361>が大幅に3日続伸。リポートでは、オイル&ガス業界の設備投資環境が厳しい状況であるなか、同社は風水力事業の収益性悪化は限定的なものにとどまっていると指摘。特にポンプ事業の採算改善は想定以上で、ポンプのなかでも本体の収益性が高い標準ポンプのコストダウンが寄与していると解説。精密・電子事業は、CMP装置の使途多様化とそれに伴う顧客層の広がりにより堅調な業績が続くとの見解を示している。投資評価を「2」(中立)から「1」(アウトパフォーム)へ格上げし、目標株価は500円から680円へ引き上げている。

■竹内製作所 <6432>  1,834円  +86 円 (+4.9%)  本日終値
 竹内製作所<6432>が急反発。小型建機メーカーで欧米を中心に売上高の98%を海外で占め、為替動向が同社の収益に与える影響は大きい。外国為替市場では、前日のイエレンFRB議長の講演で、緩やかな利上げ方針を維持する考えが示されたことでドルが買い戻され、足もと1ドル=107円台後半の推移と円安傾向に振れており、つれて同社株も買い戻される流れとなった。同社の17年2月期の想定為替レートは1ドル=107円で設定、実勢はそれよりやや円安水準にある。

■日軽金HD <5703>  228円  +10 円 (+4.6%)  本日終値
 日本軽金属ホールディングス<5703>が年初来高値を更新。国内大手証券では、同社は非鉄業界の中では相対的に非鉄市況や為替相場にあまり左右されず収益の安定性が高いと指摘。株価は底堅く推移するとみているものの、高い利益成長は期待できないとして、今後の収益改善の牽引役は、リチウムイオン電池向けや東南アジアのコールドチェーン向けなどの新商品拡大と解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を200円から240円に引き上げている。

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