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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アドウェイズ、コスモHD、新日本科学、旭化成

アドウェイズ <日足> 「株探」多機能チャートより
■アドウェイズ <2489>  1,116円  -69 円 (-5.8%)  本日終値
 アドウェイズ<2489>、メディア工房<3815>、ユナイテッド<2497>など前日上昇したLINE関連株が売りに押された。前日、超大型IPO候補として注目されていたLINEが7月にも東証に上場すると複数のメディアが報じたことを受けて買われたが、きょうは総じて利益確定の売りに押されている。市場では、「上場報道以前に株価を上昇させてきた銘柄が多かったこともあって、利食い急ぎの動きが表面化している」(国内準大手証券)という。ただ、前日ストップ高のGMO TECH<6026>はきょうも値幅制限いっぱいに買われたほか、連日急騰を演じていたフリークアウト<6094>も大幅続伸基調にあるなど、関連銘柄のなかには集中的な買い人気が続いている銘柄も散見される。GMO TECHはLINE上で使える仮想通貨を手掛けており、将来性が高いとみられている。また、フリークアウトはネイティブ広告担当子会社を非連結化(持ち分法適用会社)してLINEに過半の株式を売却、LINEとの資本・業務両面での連携に注目が集まっている。1日にはフリークアウトのモバイル特化型のマーケティングプラットフォーム「Red」がLINE提供の広告配信プラットフォームと連携し、広告配信サービスを提供することを発表、株価の刺激材料となった。

■コスモHD <5021>  1,444円  -89 円 (-5.8%)  本日終値  東証1部 下落率9位
 コスモエネルギーホールディングス<5021>が大幅に3日続落。ただ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券ではレーティング「ニュートラル」を継続も、目標株価を1350円から1650円へ引き上げるとのリポートをリリースしている。17年3月期の同証券予想の経常利益を687億円(従来661億円)に上方修正。17年3月期は千葉製油所の定期点検回数が減少することにより、製油所の稼働率が上昇し、石油製品の生産量が増加することを主な要因として挙げている。また、今後の注目点は、17年3月期会社計画に対する第1四半期の調整後経常利益の進捗度合いと解説している。

■新日本科学 <2395>  795円  -38 円 (-4.6%)  本日終値
 新日本科学<2395>が後場一段安。午後1時30分ごろ、14年6月26日に発行した第2回新株予約権について、割当先である野村証券に対して4月7日付で停止指定を行っていたが、今月2日付で停止指定を取り消したと発表しており、需給悪化への警戒から売られているようだ。資金需要と株価水準を総合的に勘案した結果、停止指定を取り消したとしている。

■旭化成 <3407>  703.6円  -27.8 円 (-3.8%)  本日終値
 旭化成<3407>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、17年3月期の医薬・医療部門は、テリボンの薬価再算定、全般的な薬価改定、フリバスの後発品との競合、円高といった業績悪化要因が重なると指摘。エレクトロニクス部門では、電子部品が円高と需要減で急速に悪化していることに加え、2015年に買収したPolypore社が、のれん償却後でかなりの赤字になっているとの見方で、住宅は人件費などのコスト増が見込まれる上、宣伝広告活動を自粛した影響で集合住宅を中心に受注が悪化、その影響が17年3月期下期に現れてくると想定。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を720円から690円に引き下げている。

■大同特殊鋼 <5471>  391円  -15 円 (-3.7%)  本日終値
 大同特殊鋼<5471>が反落。クレディ・スイス証券では、4月の原料鉄スクラップ価格が会社計画を大きく上回っていたため、第1四半期営業利益は低調になると指摘。それでも、5月以降にスクラップ価格が下落したため、今期営業利益は会社計画線を見込み、レーティング「ニュートラル」を継続。目標株価は440円から400円に引き下げている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,034円  -38 円 (-3.5%)  本日終値
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が大幅続落。1日の取引終了後に発表した5月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の売上高(法人外商を除く)が前年同月比8.7%減と3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。夏物商戦の最盛期に当たる月だが、気温が昨年よりも上がらず、衣料品を中心に伸び悩んだという。また、インバウンドに関しても、主力アイテムの化粧品のほか子供服は好調だったが、宝飾時計など高額品が苦戦したとしている。

■松屋 <8237>  859円  -31 円 (-3.5%)  本日終値
 松屋<8237>が急落。同社が1日取引終了後に発表した、5月の売上高速報では、銀座店と浅草店を合計した銀座本店は前年同月比10.9%減と前年実績比2ケタの減少だった。このうち銀座店が11.1%減、浅草店は8.0%減だった。これを嫌気した売りが集中した。主力の銀座店は、前年より晴天が少なかったことなどの影響で、婦人衣料が盛夏物のワンピース・カットソーの売れ行きが低調、雑貨もサングラス・日傘が伸び悩んだ。食料品は、リニューアルオープンした和菓子や生鮮・惣菜関連が好調に推移したものの、エスカレーター工事などの施設更新が影響を与えたほか、前年にインバウンド需要が大きく反映されたワインが苦戦、食料品全体では前年を下回った。イベント関連では、8階イベントスクエアでの名物催事の開催が寄与したが、店全体としては、前年のインバウンド需要の反動が顕在化した格好で売り上げが伸びなかった。

■Jフロント <3086>  1,284円  -45 円 (-3.4%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>が反落。1日の取引終了後に発表した5月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高が前年同月比7.1%減と5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。名古屋店のメンズ売り場改装効果で紳士服飾雑貨が堅調に推移したほか、化粧品も伸長。また、ゴールデンウイーク商戦も好調に推移した。ただ、心斎橋店本館建て替えによる面積減の影響や、前年好調だった訪日外国人売り上げの反動減、さらに土曜日が前年に比べて1日少なかったことなどが響いた。

■ダイキン工業 <6367>  8,997円  -314 円 (-3.4%)  本日終値
 ダイキン工業<6367>が続落。SMBC日興証券は同社について、業績は堅調だが株価の割安感が低下したため投資評価を引き下げるとのリポートをリリース。17年3月期の営業利益を2430億円から2257億円へ、18年3月期を2701億円から2557億円へ引き下げているものの、機械、造船・プラントセクターのなかで、トップライン成長が継続する数少ない銘柄として評価するスタンスに変更はないと解説している。同証券では、同社の株価が5月31日時点で、年初来対TOPIXで19%アウトパフォーム、対TOPIX機械セクターで15%アウトパフォームしたこともあり、株価の上値余地が限定的と判断。投資評価を「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)へ格下げし、目標株価は9500円から1万円へ引き上げている。

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