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【市況】【↓】日経平均 大引け| 393円安と大幅続落、円高と経済政策言及なく売り膨らむ (6月2日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16817.26
高値  16819.85(09:04)
安値  16525.47(13:20)
大引け 16562.55(前日比 -393.18 、 -2.32% )

売買高  20億7508万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0930億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.リスクオフ継続で日経平均は大幅続落
 2.円高進行を嫌気して日経平均一時400円超の下げ
 3.消費増税延期とセットでの経済対策出ずに肩すかし
 4.全体の9割の銘柄が値を下げる
 5.売買代金はやや増勢で3日連続で2兆円超え

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは2ドル高と小反発。OPEC総会、ECB理事会、米雇用統計といった重要イベントを控えて様子見ムードが強く、方向感を欠く展開だった。

 東京市場では、売り優勢で始まった後も次第安の展開となり、後場に入り下げ渋る場面はあったが、引けにかけて再び下げ幅を広げる展開となった。

 2日の東京市場は、前日後場の急落の余韻を引きずりリスクオフの流れにさらされた。前日の米国株市場ではNYダウが小幅プラス圏で引けたものの方向感を欠いた。そのなか、外国為替市場で一段と円高が進行し、主力輸出株中心に売り圧力の強い展開に。日経平均は一時400円を超える下げをみせた。安倍首相は1日、消費増税の再延期を正式に表明したが、これは事前に相場への織り込みが進んでおり、一方で財政出動を伴う経済政策に言及しなかったことに対する失望売りが出たとの見方もある。米国の早期利上げに対する思惑が錯綜するなか、日本時間明晩に予定される米5月雇用統計発表の結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。

 個別ではソフトバンクグループ<9984>が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>も売られた。ファーストリテイリング<9983>も大幅に下げた。新日本科学<2395>、関西ペイント<4613>が急落、アシックス<7936>、日本アジア投資<8518>の下げも目立つ。ブイ・テクノロジー<7717>も利益確定売りに下値模索が続いている。
 半面、ヤフー<4689>が商いを伴い上昇。ドンキホーテホールディングス<7532>、エムスリー<2413>も買われた。富士紡ホールディングス<3104>が高く、マルハニチロ<1333>も買いを集めた。サンケン電気<6707>が上値を追い、伊藤忠テクノソリューションズ<4739>も物色人気に。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はJT <2914> 、マルハニチロ <1333> 、日水 <1332> 、明治HD <2269> 、ヤフー <4689> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約2円と限定的。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、TDK <6762> 。押し下げ効果は約98円。うち31円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は、水産・農林業の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)食料品、(2)医薬品、(3)小売業、(4)パルプ・紙、(5)サービス業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)保険業、(2)鉄鋼、(3)鉱業、(4)銀行業、(5)海運業。

■個別材料株

△価値開発 <3010> [東証2]
 株主優待制度を新設。
△アンビション <3300> [東証M]
 不動産の開発、不動産企画販売保有などを行う子会社設立。
△サイオス <3744> [東証2]
 システナ <2317> と製品パートナー契約を締結。
△アクロディア <3823> [東証M]
 マンションネット接続サービス大手と販売契約。
△FFRI <3692> [東証M]
 パナソニック <6752> とIoT機器のセキュリティーで共同研究。
△ラクス <3923> [東証M]
 オリックス <8591> と業務提携することで合意。
△弁護士COM <6027> [東証M]
 首都大と自然言語処理を活用した法律サ-ビスの共同研究。
△バリューHR <6078> [東証2]
 大同生命と業務資本提携。
△フリークアウ <6094> [東証M]
 LINE向け広告配信サービス開始。
△堀場製 <6856>
 SMBC日興証が「中立→強気」に格上げ

▲ネットイヤー <3622> [東証M]
 東証が信用規制。
▲関西ペ <4613>
 1000億円の海外CBを発行。
▲インスペック <6656> [東証M]
 前期経常を一転赤字に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)富士紡HD <3104> 、(2)NSW <9739> 、(3)Jマテリアル <6055> 、(4)堀場製 <6856> 、(5)マルハニチロ <1333> 、(6)豆蔵HD <3756> 、(7)あすか薬 <4514> 、(8)CTC <4739> 、(9)エムスリー <2413> 、(10)ツクイ <2398> 。

 値下がり率上位10傑は(1)東京TYFG <7173> 、(2)関西ペ <4613> 、(3)住友精化 <4008> 、(4)名村造 <7014> 、(5)月島機 <6332> 、(6)アルパイン <6816> 、(7)アシックス <7936> 、(8)トムソン <6480> 、(9)コスモHD <5021> 、(10)扶桑薬 <4538> 。


【大引け】

 日経平均は前日比393.18円(2.32%)安の1万6562.55円。TOPIXは前日比30.26(2.22%)安の1331.81。出来高は概算で20億7508万株。値上がり銘柄数は139、値下がり銘柄数は1773となった。日経ジャスダック平均は2539.07円(8.49円安)。

[2016年6月2日]

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