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【特集】3年越し「LINE」上場観測、勢いは続くか <株探トップ特集>

今度こそ上場か――、複数メディア報道で関連株は頑強

―時価総額は6000億円規模の見方―

 スマートフォン(スマホ)向け無料通信アプリを手掛けるLINE(東京都渋谷区)が7月にも東京証券取引所に上場すると複数のメディアが報じたことで、“LINE関連”とされる銘柄群に買いが集まった。LINEは2014年以来、上場を視野に入れながらも見送ってきた経緯がある。また、ニューヨーク証券取引所にも、東証とほぼ同時に上場を目指すという。

●時価総額の市場予想は14年下回る

 LINEは、韓国のインターネット大手ネイバーの日本子会社。11年に無料通話アプリの提供をスタートし、日本や台湾、タイを中心に世界の月間利用者数は2億1840万人(今年3月末現在)に達している。

 LINEの上場時の株式時価総額は6000億円程度と見られ、今年の新規株式公開(IPO)としては最大規模になる見通しだ。ただ、最初に上場が取りざたされた14年当時には、市場関係者のあいだで「時価総額は1兆円を上回る」とされていただけに、それに比べると大きく減少したことになる。

●アドウェイズ、GMOテックが買われる

 LINEの上場報道を好感して、関連銘柄の一部が買いを集めた。LINEと代理店契約し、LINEフリーコインを販売しているアドウェイズ <2489> [東証M]は朝方から大量の買い物を集めカイ気配でのスタートとなり、一時前日比267円高の1367円まで買い進まれる場面もあった。さらに、LINE上で使える仮想通貨「LINEフリーコイン」を販売するGMOテック <6026> [東証M]は、前日比ストップ高に買い進まれた。

 また、LINE向けにスタンプを提供し、携帯端末向けコンテンツ配信を手掛けるエムアップ <3661> 、LINE向けにスタンプを提供し、電子クーポンシステムも手掛けるネオス <3627> 、LINEが提供するサービス「LINE@」の代理店であるネットイヤーグループ <3622> [東証M]、「LINE占い」に占いサイトを提供しているメディア工房 <3815> [東証M]などLINE関連とされる銘柄群は、全般相場が後場後半に入って急速に下げ足を速めるなかでも頑強な値動きとなった。

●鍵握るアジア圏での成長

 LINEの上場について中堅証券の投資情報部では「2~3年前の急成長時期に比べると、勢いはやや鈍化しているようだ。今後はアジア圏での成長が鍵を握っている。LINEの上場後の値動きに注目が集まる」としている。


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