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【市況】今週の【早わかり株式市況】 週末に急落、日銀“現状維持”で失望売り殺到

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、週末に日銀の金融政策現状維持で後場に失望売りから急落し、日経平均株価は6日ぶりに1万7000円を割り込んだ。

 週初の25日は日経平均が直近の4日間で1300円近く上昇していただけに、利益確定売りで反落した。

 その後も国内で日銀の金融政策決定会合、米国でFOMCという重要イベントを控えて様子見姿勢が強く薄商いの中、弱含みの展開が続いた。ただ、ドル円相場が円安に転じたことで下値は限定的だった。

 連休を控えた28日は前日のFOMCで金融政策の現状維持が決まりNYダウ平均や原油先物価格が上昇したことを受け、前場は200円を超える大幅高で推移。しかしながら昼休み時間に日銀が金融政策決定会合で“現状維持”を決めたことで、後場は失望売りが殺到し、日経平均は大幅に4日続落となり、6日ぶりに1万7000円台を割り込んだ。ドル円相場が108円台後半まで急速に円高が進んだことも下げ足を加速させた。

 日経平均株価は、前週比906円(5.16%)安の1万6666円と大幅に反落して取引を終えた。週間の振れ幅は960円と、前週の1318円から縮小した。

 ゴールデンウィークで月・金曜だけの2日間の取引となる来週は、米国が29日に日本を「監視リスト」に指定したことを受け、ドル円相場が106円台前半まで円高が急加速したことでシカゴ日経225先物が急落しており、相場は大波乱となりそうだ(4/30追記)。重要イベント としては、1日に発表される中国の4月製造業PMIや2日発表の米国の4月ISM製造業景況感指数に注視したい。週末の6日(日本時間21時30分)には米国の4月雇用統計が発表される。国内では2016年3月期の決算発表に引き続き注目したい。


◆マーケット・トレンド(4月25日~4月28日)

【↓】 4月25日(月)―― 5日ぶりに反落、前週急伸の反動で利益確定売り
 日経平均 17439.30( -133.19)  売買高23億4987万株 売買代金 2兆2600億円

【↓】 4月26日(火)―― 続落、日米の金融会合を控え様子見続く
 日経平均 17353.28( -86.02)  売買高22億2042万株 売買代金 2兆0804億円

【↓】 4月27日(水)―― 3日続落も下げ幅は限定的、買い控え続く
 日経平均 17290.49( -62.79)  売買高20億4047万株 売買代金 2兆2630億円

【↓】 4月28日(木)―― 624円安、日銀の金融政策“現状維持”で失望売り
 日経平均 16666.05( -624.44)  売買高31億5932万株 売買代金 3兆1868億円

【-】 4月29日(金)―― 休場(昭和の日)

◆セクター・トレンド(4月25日~4月28日)

(1)東証全33業種中、32業種が下落
(2)三菱UFJ <8306> など銀行、野村 <8604> など証券といった金融株や三井不 <8801> など不動産株の下げがきつい
(3)郵船 <9101> など海運、新日鉄住金 <5401> など鉄鋼といった景気敏感株も反動安
(4)トヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械といった輸出株も売られた
(5)JR東海 <9022> など陸運、KDDI <9433> など通信といった内需株もさえない
(6)日水 <1332> 、マルハニチロ <1333> など水産株が唯一、値を保つ

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