【市況】【↓】日経平均 大引け｜ 624円安、日銀の金融政策“現状維持”で失望売り (4月28日)

日経平均株価
始値　　17438.99
高値　　17572.27(11:03)
安値　　16652.74(14:43)
大引け　16666.05(前日比 -624.44 、 -3.61％ )

売買高　　31億5932万株 (東証1部概算)
売買代金　3兆1868億円　(東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は624円安、4日続落
　２．日銀の金融政策“現状維持”で失望売り
　３．ドル円相場が108円台後半に急激な円高
　４．東証全33業種、東証1部の86％の銘柄が下落
　５．輸出株・金融株が売られ、好決算株の一角が買われた


■東京市場概況

　前日の米国市場では、NYダウ平均は51ドル高と続伸した。FOMCで金融政策の現状維持が決まったうえ、それを受け原油先物価格が上昇したことが好感された。

　28日の東京株式市場は前場こそ堅調に推移したものの、後場は日銀の金融政策が現状維持と決まり失望売りが殺到し急落した。

　本日の東京市場は、前日の米株高・原油高を受けて前場は堅調な相場展開となった。しかしながら昼休み時間中に、日銀の金融政策決定会合の結果が「現状維持」と発表されたことを受け失望売りが広がり、後場寄り付き日経平均株価は、前日比で500円を大きく超える下落幅となった。外国為替市場では、円が対ドルで一時、1ドル=108円後半まで上昇、採算の悪化を懸念して輸出関連の主力銘柄を中心に下落に転じる銘柄が目立った。今回の日銀金融政策決定会合では、何らかの追加緩和策が発表されるとの期待感が事前に高まり、既に株高・円安が進行していたことから、株式市場では失望売りが大きく膨らんだ。

　個別銘柄では、円高・ドル安の進行を嫌気してトヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>の自動車株が大幅安に売られ、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>のメガバンクも大幅安。また、慎重な業績見通しを発表したファナック<6954>、任天堂<7974>は下落幅を広げた。このほか、野村ホールディングス<8604>、コロプラ<3668>、神戸製鋼所<5406>、ＩＨＩ<7013>も個別に値を下げた。
　半面、アルプス電気<6770>、富士電機<6504>、山崎製パン<2212>、富士フイルムホールディングス<4901>、花王<4452>は買われた。

　日経平均への寄与度上位5銘柄はアルプス <6770> 、花王 <4452> 、富士電機 <6504> 、ガイシ <5333> 、富士フイルム <4901> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、ファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ＫＤＤＩ <9433> 、エーザイ <4523> 。押し下げ効果は約194円。うち71円はファナック1銘柄によるもの。

　東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)水産・農林業、(2)小売業、(3)空運業、(4)電気・ガス業、(5)化学。一方、下落率の大きかった5業種は(1)証券商品先物、(2)銀行業、(3)保険業、(4)海運業、(5)鉄鋼。

■個別材料株

△山パン <2212>
　1-3月期(1Q)経常は53％増益で着地。
△比較コム <2477> [東証Ｍ]
　中国の民泊サイト大手の「自在客(ジザイケ)」と提携。
△カワチ薬品 <2664>
　今期経常は12％増益、2.59％を上限に自社株買いを実施。
△ＳＨＩＦＴ <3697> [東証Ｍ]
　家庭用ゲームの品質保証サービスを正式に提供。
△花王 <4452>
　1-3月期(1Q)税引き前は41％増益。
△日新製鋼 <5413>
　今期経常は3.2倍増益へ。
△アーレスティ <5852>
　前期経常を43％上方修正､配当も2円増額。
△富士電機 <6504>
　今期経常は3％増益。
△フタバ <7241>
　前期経常が上振れ着地・今期は3.1倍増益。
△ＭｒＭａｘ <8203>
　前期経常を12％上方修正､配当も5円増額。


▲ＵＮＩＴＥＤ <2497> [東証Ｍ]
　前期営業を14％下方修正。
▲Ｈａｍｅｅ <3134> [東証Ｍ]
　東証が信用規制。
▲ファナック <6954>
　今期経常は44％減益。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)カワチ薬品 <2664> 、(2)航空電子 <6807> 、(3)富士電機 <6504> 、(4)洋機械 <6210> 、(5)関西スーパ <9919> 、(6)ジェコス <9991> 、(7)フタバ <7241> 、(8)アルプス <6770> 、(9)アルパイン <6816> 、(10)トランコム <9058> 。

　値下がり率上位10傑は(1)デクセリ <4980> 、(2)日野自 <7205> 、(3)フィールズ <2767> 、(4)ボヤージュ <3688> 、(5)コロプラ <3668> 、(6)日立金 <5486> 、(7)野村 <8604> 、(8)ファナック <6954> 、(9)愛三工 <7283> 、(10)群馬銀 <8334> 。


【大引け】

　日経平均は前日比624.44円(3.61%)安の1万6666.05円。ＴＯＰＩＸは前日比43.75(3.16%)安の1340.55。出来高は概算で31億5932万株。値上がり銘柄数は228、値下がり銘柄数は1681となった。日経ジャスダック平均は2458.20円(7.11円安)。

［2016年4月28日］

株探ニュース