市場ニュース

戻る
 

【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「好転信号1万7300円」

株式評論家 富田隆弥

日経平均株価は1万5500円処を下値に下げ渋ると、13日に452円高してもみ合いを上放れ、そして14日は529円高の1万6911円と急上昇し、4月になっての下げ分を取り戻した。3月の三角もみ合いから下放れて調整懸念を漂わせたが、原油の回復やNYダウの年初来高値更新、そして為替(ドル円)の反発などを背景に買い戻しを誘った。3日間で1150円(7.3%)という急反発の背景には先物主導のショートカバー(買い戻し)が大きいと思われる。

◆日足チャートは、4月8日安値1万5471円を変化日の二番底とし、RCIやサイコロなどのテクニカルが底値反転、25日線を突破し、一目均衡表の「雲」に突入するなど好転の兆しを見せてきた。だが、75日線(1万6844円)や2月から来る上値抵抗線に抵触し、「雲」上限1万6989円やボリジャーバンド+1σ(1万7120円)など次の節に差し掛かったところ。三角下放れを取り戻したものの、ここまではアヤ戻しであり、日足好転の確認には3月高値1万7291円突破が必要だろう。一目均衡表は「雲」上限が1万6989円だが、遅行線の雲が1万7200~1万7300円処に控えており、今後低下してくる。

◆とはいえ、外部環境に左右されやすい日本株。原油(WTI)が底打ち反転しており、これからの日銀会合や伊勢志摩サミットといったスケジュールを踏まえると経済対策発動も想定され、政策的な「株高演出」も予想されることから、日経平均の好転信号(1万7300円超)を注目しておきたい。先物の建て玉は外資系の売り玉がまだ多数占めており、買い戻しのエネルギーに不足なく、そのためにも1万7300円超がポイントになってこよう。

(4月14日 記、毎週土曜日10時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均