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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンバイオ、ジグソー、エーザイ、村田製

サンバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■サンバイオ <4592>  1,780円  +146 円 (+8.9%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が急伸。6日の取引終了後、開発中の再生細胞薬「SB623」について、日本における臨床試験の治験届が医薬品医療機器総合機構(PMDA)に受理され、治験が可能となったと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。再生細胞薬「SB623」は、健常な人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞で、神経組織に投与すると、脳の神経再生能を引き起こすことで、損傷した神経細胞の再生を促す効果が期待されている。米国で既に開始している他家由来の再生細胞薬としては世界初となる外傷性脳損傷を対象とした第2相臨床試験をグローバル治験として実施し、日本からの被験者を組み入れることで、よりスピーディに臨床試験を進めることができるようになるとしている。

■ジグソー <3914>  14,500円  +1,100 円 (+8.2%)  本日終値
 ジグソー<3914>が大幅続伸、一時1200円を超える上昇で1万4000円台後半まで上値を伸ばした。3月30日に上場来高値1万5460円に買われた後調整を入れたものの、25日移動平均線に下ヒゲで接触して急速に切り返す腰の強さを発揮し、高値クリアから再び青空圏飛翔の機をうかがう。電子デバイスに組み込みソフトを実装し自動監視や遠隔操作を行うシステムを展開するが、IoT時代の到来で同社の技術が大きくクローズアップされている。今後に新規大型案件を複数抱えており、商談成立となれば会社側非開示の16年12月期業績は急変貌を遂げる可能性が先高期待を醸成している。大型案件の目玉は建機向けとみられ、「神戸製鋼が21年3月期を最終年度とする5カ年計画のなかで付加価値をつけた建機生産を示唆するなか、ジグソーとの提携思惑が底流している」(国内中堅証券)という声も聞かれる。

■ウェルネット <2428>  4,305円  +305 円 (+7.6%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 ウェルネット<2428>が一時340円高の4340円と急伸したほか、GMOペイメントゲートウェイ<3769>も320円高の7550円まで上値を伸ばす場面があった。ウェルネットはリアルタイムかつ手数料フリーで購入代金を決済できる「マルチペイメントサービス」を手掛けフィンテック関連の一角として注目されるほか、GMOペイメントゲートウェイもビットコインの決済サービスを展開するbitFlyerと提携していることで同テーマの関連有力株としてマークされている。日銀はフィンテックの発展支援を目的に、資金決済のシステムを担当する決済機構局内に「フィンテックセンター」を4月1日付で設立している。また、経済産業省ではフィンテック促進に向けて割賦販売法の改正を検討することも伝わっており、これが両銘柄の買い人気を後押ししている。

■エーザイ <4523>  6,850円  +434 円 (+6.8%)  本日終値
 小野薬品<4523>が3日ぶりに反発。大和証券はリポートで、日本でオプジーボは患者の認知度が高く、高薬価だが患者負担は他剤と同程度ということもあり、売上が急伸すると予想。引き続き、こうした日本の状況について株式市場の理解が深まるにつれ、株価評価上昇が続くとの見解を示している。また、中長期的には、オプジーボは効能追加による使用患者数増や、併用療法開発による投与期間延長などによる販売数量増加余地も大きいとみている。投資判断は「1」(買い)を継続し、目標株価は4800円から6100円へ引き上げている。

■ダイセキ <9793>  1,787円  +76 円 (+4.4%)  本日終値
 6日、ダイセキ <9793> が決算を発表。16年2月期の連結最終利益は前の期比4.7%減の38.4億円に減ったものの、続く17年2月期は前期比7.1%増の41.2億円に回復する見通しとなったことが買い材料視された。今期は子会社ダイセキ環境ソリューション <1712> で土木工事関連の大型案件が前期に完了した反動で減収となるものの、前期計上したのれん償却額などの特別損失が減少し、最終利益は増益を見込む。

■清水建設 <1803>  949円  +39 円 (+4.3%)  本日終値
 UBS証券の日本株式投資戦略では、日本株の本格的な戻りは5月以降とみるなか、米国の利上げ再開が織り込まれるまでは高ボラティリティのレンジ相場が継続しそうと指摘。短期的には海外投資家の現物売り継続、ヘッジファンドの解約フロー、個人投資家の影響力増大などから強烈なリバーサル相場を想定し、最大公約数的な投資戦術はシンプルに「配当利回り」と解説。個別銘柄では、大手ゼネコンの中で割安感がある清水建設<1803>、収益構造が最も強く変化している食品株として味の素<2802>、ECの再成長への確信が高まっているヤフー<4689>、成長シナリオがブレないダイフク<6383>、収益力、財務余裕、事業リスク、キャッシュ経営など長期視点で優れている三菱電機<6503>、足もとの需要は極めて好調で2ケタ成長が予想できるANAホールディングス<9202>を買い推奨している。

■ライト工業 <1926>  1,084円  +38 円 (+3.6%)  本日終値
 ライト工業<1926>が反発。大和証券は同社についてのリポートで、16年3月期~17年3月期にかけて過去最高の連結営業利益更新を予想。今後の注目点は、福島県の中間貯蔵施設での地盤改良工事とみて、17年3月期からの受注に期待したいと解説。投資判断「1」(買い)、目標株価1400円を継続している。

■村田製作所 <6981>  12,690円  +415 円 (+3.4%)  本日終値
 村田製作所<6981>が反発。ゴールドマン・サックス証券では、割安感台頭と過去より強い収益力を評価し、決算イベント(例年慎重なガイダンス)を過ぎれば業績地固めが完了し、年中盤頃には株価と相関性の強い前年比での受注伸び率改善に視点が移ると予想。「優良銘柄をボトム付近で仕込む姿勢」として、レーティングを「中立」から「買い」に引き上げ。目標株価は1万8200円から1万7200円に調整している。

■東京個別指導学院 <4745>  745円  +23 円 (+3.2%)  本日終値
 6日、東京個別指導学院 <4745> が決算を発表。16年2月期の経常利益(非連結)は前の期比28.6%増の22.2億円に伸びて着地。続く17年2月期も前期比17.1%増の26億円に伸び、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期は地域を絞った集中開校や、親会社ベネッセHD <9783> との連携強化が寄与し、個別指導塾の生徒数が伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比2円増の26円に増配する方針としたことも支援材料。前期配当24円のうち8円は記念配当だったため、普通配当は10円の増配となる。株価は年初来高値を更新した。

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