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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、ナブテスコ、郵船、エプソン

■ファーストリテイリング <9983>  33,330円  +2,020 円 (+6.5%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が急伸。2日の東京株式市場は海外株高や円安、原油高などを反映して一気にリスクを取る動きが強まり、日経平均が前日比650円の上昇をみせた。先物主導のインデックス買いも高水準に入っていることが窺われる展開で、日経平均寄与度の高い同社株の大幅高に反映されている。同社株が1800円の上昇パフォーマンスをみせるのは、日経平均が941円高を記録した1月22日、裁定買いを呼び込んで2810円高を記録して以来。2月中旬以降は全体相場の買い手控えムードを映し3万1000円台を軸とする底値もみ合いを続けていただけに、全体相場の流れの変化を暗示する戻り足となった。

■菱洋エレクトロ <8068>  1,197円  +68 円 (+6.0%)  本日終値
 菱洋エレクトロ<8068>が大幅続伸。同社は三菱系半導体商社大手で、米インテル製などで強みを持っている。1日、世界初のモジュール型スーパーコンピューター「NVIDIA Jetson TX1」の販売を開始、人工知能を駆使した新世代自律型ロボットなどでの貢献を見込んでおり、これが材料視されている。株価は底値圏で5日・25日移動平均線がゴールデンクロスを示現しており、1100円近辺のもみ合いを上に放れる動き。

■ナブテスコ <6268>  2,227円  +124 円 (+5.9%)  本日終値
 ナブテスコ<6268>が反発。クレディ・スイス証券では、構造的問題は特段見られないもののマクロ環境が不透明性を強めるなか、16年12月期同社業績予想には下振れリスクが懸念されると指摘。精密機器事業における工作機械向けアクチュエータ、中国高速鉄道向けブレーキ、商用車や船舶向け各種機器、建機向け油圧機器事業の黒字転換、産業機器事業のM&Aなど、同社業績予想は余りにも楽観過ぎる印象と解説。レーティングを「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に、目標株価を2600円から2000円に引き下げている。

■日本郵船 <9101>  222円  +12 円 (+5.7%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手海運株への買いが目立っている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の戻り足がここにきて鮮明、買いを誘う背景となっている。バルチック指数は前日1日時点で3ポイント高の332と、まだ水準的には低いものの13日続伸している。年初から2月11日まで2カ月以上にわたり一度も高い日がなかったが、逆に2月12日以降は一度も安い日がない状況だ。

■コニカミノルタ <4902>  979円  +52 円 (+5.6%)  本日終値
 コニカミノルタ<4902>が反発。1日付で岡三証券がレーティングを新規「強気」、目標株価を1060円に設定した。累積設置台数を拡大し高収益なノンハード売上高の伸長を図るための価格競争が厳しい複合機市場において、同社は価格維持の販売方針をとり、高付加価値製品の販売を伸ばしている点を評価している。

■DOWA <5714>  690円  +35 円 (+5.3%)  本日終値
 DOWAホールディングス<5714>や三菱マテリアル<5711>など非鉄株が高い。非鉄市況の上昇を受け関連株に見直し買いが流入した。1日のロンドン金属取引所(LME)で銅相場(3カ月物)は前日比 21ドル高の1トン=4716ドルに上昇。4700ドル台を回復し反発基調を強めている。低迷が続いた非鉄株にはリバウンド狙いの買いが流入している。

■豊田自動織機 <6201>  4,925円  +230 円 (+4.9%)  本日終値
 豊田自動織機<6201>が反発。国内大手証券では、主力事業のフォークリフトが、販売金融事業取得やタイリフト買収などにより強化された点は、中長期での利益成長性を支える点でポジティブと指摘。それでも、主力事業の一角のディーゼルエンジンについて、インドなどで環境規制が強化される動きがあることは、今後の事業見通しに不透明感を醸成するものとして、ネガティブな要素と解説。レーティング「ニュートラル」を継続も、目標株価を7800円から5500円に引き下げている。

■セイコーエプソン <6724>  1,891円  +88 円 (+4.9%)  本日終値
 セイコーエプソン<6724>やリコー<7752>など欧州関連株が高い。ユーロは1日に1ユーロ=122円05銭と13年4月以来、約3年ぶりのユーロ安水準に値を下げたが、この日は一時124円00銭台とユーロ高・円安に買われた。これを受け、欧州向けの売上高比率の高い銘柄への見直し買いが流入した。ただ、ユーロの今後の動向には強弱感も対立しており、特に10日の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和が発表されるかどうかが、関心を集めている。

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