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【市況】今週の【早わかり株式市況】 年初から3000円安も週末に切り返す、追加緩和期待高まる

日経平均の日足チャート 「株探」多機能チャートより

●金融・商品市場の激震で日経平均が年初から3000円安も、週末に追加緩和期待から切り返し暴騰

今週の株式市場は、前週末の世界株安や原油価格の急落に加え、円高進行も重しとなり、海外勢の売りが膨らみ日経平均株価は3ヵ月半ぶりに1万7000円を割り込んでスタート。投資部門別売買動向によると、海外投資家は年初から大幅な売り越しとなっている。原油安を起因とする財政悪化によるオイルマネーの換金売りが背景にあるとみられる。
 翌19日(火)は中国・上海株式相場が大幅続伸となり4日ぶりに反発。しかしながら20日には、前週末に1バレル30ドルを割り込んだ原油価格が下げ止まらず、世界景気の減速が懸念されリスク回避の動きから円相場は一時1ドル=115円台まで円高が進み、日経平均は前日比632円安と今年最大の下げ幅を記録。この日はアジア、欧米市場なども下げ、再び世界同時株安となった。21日は前場こそ原油安と円高の一服で買い戻しから高かったものの、上海株式相場が大幅安なったことで売りが優勢となり、日経平均は引けにかけて急速に値を下げ、1万6000円割れ寸前まで売り込まれ安値引け。年初からの日経平均の下げ幅を3016円(15.8%)まで拡大させた。
 週末は前日の欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁発言で追加金融緩和期待が高まり欧米株高となったうえ、日銀の追加緩和への期待も追い風となり、買い戻しが膨らみ、日経平均は前日比941円高と急反騰。上海株式相場が上昇したことも上げ足を加速させた。

 日経平均は、前週比188円(1.10%)安の1万6958円と3週続落し、1万7000円を割り込んで取引を終えた。週間の振れ幅は1071円と前週の773円から拡大した。


 昨日海外で原油価格が急伸、NYダウも大幅高となっているうえ、為替も円安方向に振れており、来週も週初は買い戻す展開が続きそうだ。その後は日米で重要イベントを控えており、様子見姿勢が強まることが想定される。重要イベントとしては、26-27日に開催されるFOMCが注目される。国内では追加緩和への期待が高まる中、28-29日の日銀金融政策決定会合に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(1月18日~1月22日)

【↓】 1月18日(月)―― 3ヵ月半ぶりに1万7000円割る、リスク回避で3日続落
 日経平均 16955.57( -191.54)  売買高22億3000万株 売買代金 2兆2430億円

【↑】 1月19日(火)―― 中国株続伸・円安で4日ぶりに反発、1万7000円回復
 日経平均 17048.37( +92.80)  売買高21億7318万株 売買代金 2兆1932億円

【↓】 1月20日(水)―― 原油安・円高・アジア株下落で632円安、1万6500円割れ
 日経平均 16416.19( -632.18)  売買高25億6622万株 売買代金 2兆6725億円

【↓】 1月21日(木)―― 円高・中国株安で398円安、安値引け
 日経平均 16017.26( -398.93)  売買高31億8594万株 売買代金 3兆0846億円

【↑】 1月22日(金)―― 日欧緩和期待で941円高、東証1部で下落は8銘柄のみ
 日経平均 16958.53( +941.27)  売買高26億0431万株 売買代金 2兆8194億円

◆セクター・トレンド(1月18日~1月22日)

(1)三菱UFJ <8306> 、みずほFG <8411> など銀行株の下げがきつい
(2)菱地所 <8802> など不動産、大和ハウス <1925> など建設株は大幅続落
(3)ソフトバンク <9984> など通信、JT <2914> など食品といった内需株がさえない
(4)村田製 <6981> など電機、ホンダ <7267> など自動車といった輸出株は週末に買い戻し
(5)ブリヂストン <5108> 、洋ゴム <5105> などゴム株は大幅反発

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