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2016年01月01日12時30分

【特集】伊藤智洋が読む「2016年マーケット・シナリオ」 <新春特集>


「4~6月頃までに2万3000~2万4000円目指す」

●上昇幅が大きくなるのは16年まで

 日経平均株価は、16年1月~4月(または6月)の期間で2万3000円(または2万4000円)まで上昇すると見ています。

 市場全体の価格が高値を更新して、上げ幅の大きな動きになるのは、これから数年の中で16年だけだと考えられます。

 16年には、衆参同日選挙が行われ、安倍首相が消費税の10%引き上げの是非を問うなどと言われていますが、それはないでしょう。安倍首相は憲法改正を目指し、その道筋をつけたいと考えています。すでに衆議院では自公が3分の2を確保している状況で、あえて勝負に出る意味がありません。安倍首相の政策の優先順位を考えれば、16年の参議院選で、自公、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党で、参議院の3分の2の勢力の獲得を目指す方が無難です。

 14年4月に消費税を引き上げた後の状況を考慮すれば、17年の消費税引き上げにより、日経平均は下値を模索する動きになることがはっきりしています。

 15年12月、米連邦準備委員会はFF金利誘導目標の引き上げを決定しました。今後、米国債利回りが上昇を開始し、株から債券への資金移動が始まります。NYダウは、09年3月以降に上昇を継続してきましたが、15年6月の高値、または本年5月頃までにつける高値がこれまでの上昇の天井になり、16年後半以降、上げ幅全体を修正する下降局面へ入る可能性があります。

 米国の金利上昇は、日銀が金融緩和政策をいつまでも継続できないことを意味します。18年~20年頃までの間に、金融緩和政策をやめる決断を迫られる状況になると考えられます。

 日経平均は、17年に下値を試す動きとなり、18年以降、再度上昇の流れができたとしても、ダウの上値重い展開や、日銀の政策変更の思惑が市場心理を冷やすことになり、積極的に高値を更新しにくい状況へ入ると考えられます。

 今後、日経平均が大きく高値を更新する場面があるとするなら、それは16年前半しかありません。このことは、18年以降に日本の景気が低迷すると言っているわけではありません。インフレ圧力が強まると、企業は内部留保を崩し、積極的な投資が始まります。株式市場全体では上値が抑えられやすい状況となっても、個別銘柄で上昇を継続するものが多数出てきます。

●1月に押し目をつける展開になるかが焦点

 日経平均は、2019年頃に現在の上昇のピークをつける可能性があります。そのときの高値は、16年の高値を若干上回った程度になると見ています。

 このシナリオが正しければ、15年12月からの日経平均の下値を試す動きは、9月29日の安値1万6901円まで届かずに止まり、1月中に押し目底をつけて上昇を開始すると考えられます。

 この予想に反して、16年の日経平均が15年の高値2万0952円を若干超える程度か、ここにも届かずに下げる展開となる場合、1月から2月にかけて下げの流れを継続して、1万6901円へ接近するか、ここを割れる動きがあらわれるはずです。

 16年に2万3000円を目指すか否かは、1月中に見えてくるはずです。

2015年12月29日 記

情報提供:パワートレンド=伊藤智洋のPower Trend

【伊藤智洋 プロフィール】
1996年に投資情報サービス設立。メールマガジン、株価、商品、為替の市況をネット上で配信中。最新刊「株の値動きは4回のうち3回当てられる」(KADOKAWA)を1月15日に刊行予定。

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