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【特集】北浜流一郎が斬る!申年「有望株!」 <新春お年玉企画>

株式アドバイザー 北浜流一郎

「勝負の3年相場が始まる!」

●「アベノミクス相場」仕上げへ

 2015年の東京市場は強かったのか弱かったのか。あちこちの忘年会に顔を出した限りでは、「今年は弱かった」――こんな声が多かった。

 しかし、これは明らかに勘違いだ。年初の日経平均は1万7325円。年末を1万9000円前後で締め括ることになったため、年間の上昇率は9.6%前後。10%にわずかに届かない。こんな形で終わった。

 実はこの上昇率は、先進各国市場の中ではドイツ、フランスなどとともに上位3強だった。意外にもNYダウ、英国、カナダ、オーストラリアなどはマイナスで終わる方向だ(この原稿を書いている時点ではまだ年末相場が終わっていないので、暴騰してプラスもないではない)。

 以上のように堅調高となった2015年相場を踏み台にして、2016年はどんな展開になるのか。まず留意したいのは、2016年は「勝負の3年相場」のスタートの年になる。この点になる。

 何故に、「勝負の3年相場」なのか。安部政権の存続を一応3年と見るからだ。もちろん、途中思いがけないことで政権崩壊もないことはない。しかし、いまはそれは考えないことにして、オーソドックスな見方からは3年の存続を想定しておきたい。

 安部政権が誕生して3年余。現在の回復相場は同政権の尽力によるところ大と見てよい。もちろん、不満はある。しかし、いわゆるアベノミクス効果は絶大だったし、今後もパワーを弱めつつも3年は続くと見てよい。

 それが終わったらどうなるか。いまはまだそこまで考えることはない。そのため、2016年はアベノミクス相場仕上げの3年間がスタートする年。こんな認識を根底において投資に取り組む――これが今後の成果を大きく左右すると考えてよい。

●中長期、短期で銘柄を選別すると…

 そこで投資方針としては、まずは中長期投資の観点からは、年間を通じてのテーマである「1億総活躍社会の実現と新3本の矢(強い経済・名目GDP600兆円の達成、子育て支援、介護離職ゼロの実現)」に関わる銘柄。

 そして、短期投資の観点からは、年初のマイナンバー制度開始から8月のリオデジャネイロオリンピック開催まで相次ぐ大型イベント関連株への乗り降りを心がけたい。

 具体的な銘柄は、介護や育児、住宅関連株を中心に、介護ロボットで先行するサイバダイン <7779> [東証M]、幼児用知育玩具に強いピープル <7865> [JQ]、介護・医療関連の人材紹介・求人事業の展開が好調なエスエムエス <2175> などが魅力的だ。

 2世帯・3世帯住宅の建設促進策も17年4月の消費税引き上げ前の住宅駆け込み需要増喚起も見込めることから、大和ハウス <1925> など住宅関連株の有望度が高い。

2015年12月30日 記

◆北浜氏のお薦め「2016年ポートフォリオ10銘柄」

大和ハウス <1925>
ダイキン <6367>               
ピープル <7865> [JQ]
幼児活動研 <2152> [JQ]
ベリサーブ <3724>
サカタタネ <1377>
ネクスト <2120>
エスエムエス <2175>
イーレックス <9517> [東証M]
サイバダイン <7779> [東証M]

●北浜 流一郎(株式アドバイザー)
慶応大学商学部中退後、コピーライター、週刊誌記者、作家業を経て株式アドバイザーへ。マネー誌、証券紙などの株式欄を担当し、ラジオ番組でも活躍。

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