Ｄｅｎｋｅｉ、前期経常を41％上方修正、配当も2円増額

なユーザーである電機業界では、スマートフォン需要の一巡やタブレット端末の販売停滞と競争の激化で、関連する半導体・電子部品メーカーの業績に引き続き不透明な状況が継続いたしました。また、自動車業界では、安全性に対するニーズの高まりや自動運転の実用化に向けての取り組み強化から安全性試験、環境試験等への取り組みは見られるものの、設備投資には慎重な姿勢が続きました。こうした環境の下、当社グループは、国内・海外の営業拠点網を活用して、積極的なソリューションビジネスを展開してまいりました。その結果、個別では、5％程度の減少を見込んでいた売上高は、前年対比で2.3％程度の減少にとどまったことに加え、粗利益率が0.2％程度改善したため、営業利益は1,871百万円となりました。ドルベースの為替が11月以降急速に円安となったことから、評価損を含めた為替差損は想定内の58百万円程度にまで減少いたしました。連結では、国内で、平成28年4月に子会社化した株式会社エイリイ・エンジニアリングの負ののれん発生益の計上で、167百万円の営業外収益が発生いたしました。海外では、新興国経済の減速、株式の下落等で、全体として景気の減速感が強まる厳しい環境下ではありましたが、海外の販売子会社の売上も下期に盛り返してまいりました。その結果、売上高は、83,798百万円（前年同期比1.6％減）、営業利益2,297百万円、経常利益2,389百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,611百万円となる見込みであります。当社は、平成28年10月20日付で、10月までの円高基調が期末の3月まで継続するものと想定して業績の下方修正を行いましたが、上記の理由で、通期の連結業績予想を修正するものであります。

　配当金につきましては、業績、財務状況等を総合的に勘案して、継続かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。前述のとおり、今期の連結業績が堅調に推移したこと、この数年の連結業績も勘案して、株主の皆様への利益還元を図りたく、期末配当を1株当たり2円増配し、27円とさせていただきます。従いまして、当期の年間配当は、中間配当13円、期末配当27円の年間40円になる見込みであります。　引き続き、計画した当期純利益の確保に向けて、グループの総力を結集してまいる所存であります。