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9824 泉州電業

東証P
5,810円
前日比
+80
+1.40%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.4 1.99 2.07 3.15
時価総額 1,133億円
比較される銘柄
第一実, 
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白銅
決算発表予定日

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泉州電業 Research Memo(1):独立系電線商社の大手、堅実経営で成長続く。財務内容は堅固で手元資金は豊富


 

■要約

泉州電業<9824>は、独立系では国内トップの電線の総合専門商社である。仕入先は約250社、在庫商品アイテム数は約5万点に上り、「必要な商品を、必要な分だけ、必要なときに届ける」というデリバリー体制が強みである。自社開発のオリジナル商品で差別化を図っている。

1. 2017年10月期第2四半期の連結業績(実績)
2017年10月期第2四半期の連結業績は、売上高で前年同期比4.6%増の36,807百万円、営業利益で同12.6%増の1,612百万円、経常利益で同14.2%増の1,738百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同27.4%増の1,163百万円となった。銅価格の上昇(14.9%)により売上高は数量以上に増加したが、高付加価値品の売上増などにより、売上総利益率は前年同期の水準(16.4%)を維持し、販管費の伸びを2.1%に抑えたことから営業利益は前年同期比で2桁の伸びとなった。また前年同期に計上した特別損失(固定資産除却損73百万円)が消失したことなどから、親会社株主に帰属する四半期純利益は27.4%の大幅増益となった。

2. 2017年10月期の通期の連結業績(予想)
2017年10月期の通期の連結業績は、売上高で前期比10.5%増の74,750百万円、営業利益で同5.6%増の2,960百万円、経常利益で同6.8%増の3,180百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同32.5%増の2,100百万円を見込んでおり、これは期初の予想と変わっていない。期中の平均銅価格は693千円/トン(前期比9.3%増)を予想している。引き続き比較的利益率の高い機器用・通信用電線の拡販に注力し、連続増益を目指している。自動車や電機関係で設備投資の動きが見られることから、この目標達成は十分可能だろう。

3. 中期経営計画の目標(2021年10月期に経常利益50億円)
さらに同社は、2019年11月に設立70周年を迎えるに当たって、2021年10月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。この計画の数値目標は、売上高100,000百万円、経常利益5,000百万円、ROE6.0%となっており、決して容易な目標ではないが、各施策を実行していけば達成することは十分可能だろう。

4. 資本効率改善にも前向き
同社の財務体質は良好であり、加えて「今後は資本効率を改善し、まずはROE6.0%を目指す」と述べている。実現のための具体策として年間配当を2014年10月期の34円から2015年10月期に36円へ、2016年10月期に40円とし、さらに2017年10月期も年間40円配当が見込まれている。加えて、2016年10月期中に271,700株(456百万円)の自社株買いを実行しており、資本効率の向上に向けた同社の姿勢は大いに評価されるべきだろう。

■Key Points
・独立系では最大手の総合電線商社。オリジナル商品で差別化を図る
・2017年10月期の通期業績は上方修正の可能性が高い
・2017年10月期は年間配当40円を予想、増配の可能性も

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

 提供:フィスコ

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