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8940 インテリックス

東証S
570円
前日比
+8
+1.42%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.5 0.40 3.16 11.82
時価総額 50.9億円
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インテリックス Research Memo(8):「既存主軸事業の再構築」と「先行投資事業の拡充」を推進(1)


■今後の見通し

2. 重点施策
インテリックス<8940>は2024年5月期の重点施策として、「既存主軸事業の再構築」と「先行投資事業の拡充」という両利きの経営を推進することで、市況変動の影響を受け難い筋肉質な経営基盤を構築する方針を掲げた。第2四半期までの進捗状況はおおむね計画どおりに進んでいると弊社では見ており、今後は先行投資事業の拡充がどの程度のペースで進んでいくかに注目している。先行投資事業とは、省エネリノベーション「エコキューブ」と不動産取引のDXを実現する不動産売買プラットフォーム「FLIE」の事業を指している。これら事業が育ってくれば業界のなかでも競争優位性を確保することが可能となり、中長期的な成長シナリオの蓋然性も高まると見ている。

(1) 既存主軸事業の再構築
a) リノベーション事業分野
リノベーション事業分野では、「保有物件の早期売却による在庫回転率のアップ」「社内外のマーケティングデータによる要因分析に基づく仕入から商品化、販売に至る一連プロセスのさらなる強化」「施工期間の短縮化の推進」の3つをテーマに掲げ、収益基盤の強化に取り組んでいる。

2023年4月には、リノヴェックスマンション事業部門の組織改編を実施、東西エリア制を導入してきめ細かな監督・執行体制の構築を図り、事業期間をベースとした新評価制度を導入、今まで以上に事業期間を意識した営業活動を推進している。従来は、仕入活動を重視した営業活動を行ってきたが、販売という出口まで意識した仕入活動を行うことで良質な物件を増やし、結果的に長期滞留物件の発生を抑える効果が期待できる。組織改編後、第2四半期までの実績は前述のとおりで各エリアともに仕入れを抑制し、物件売却を優先した結果、在庫水準については早期に適正水準まで絞り込むことができた。下期以降、積極的な仕入方針にシフトするなかで良質な物件を数多く仕入れ、施工期間の短縮及び早期売却を実現することで、事業回転期間の短期化と収益性の向上を目指す。

施工期間短縮の取り組みとしては、仕入からリノベーションを行うまでの各プロセスをスムーズに移行できる体制の構築を進めている。例えば、仕入れた物件の採寸や検査、設計、部材調達、施工(協力会社の手配)など多くの工程を経て販売されるが、工程間でアイドリングタイムが発生しており、工夫次第で短縮可能と見ている。また、設計を行うインテリックス空間設計においても、生産性向上を図るため賞与にインセンティブ制を新たに導入しており、その効果も出始めているようだ。

b) ソリューション事業分野
ソリューション事業分野では、リースバック事業における計画的な流動化策の実行による連結収益の平準化、不動産小口化商品「アセットシェアリング」シリーズの販売、ホテル事業の安定的高稼働率の維持に取り組むことで増収増益を目指す。リースバック事業については仕入力を強化するため、認知度向上に向けたプロモーション強化(テレビCM、Webマーケティングの活用)と大手不動産会社等との連携強化に取り組んでいる。連携先としてはセンチュリー21グループや大手電鉄系仲介会社等に加えて、新たに首都圏の住宅不動産仲介大手である(株)東宝ハウスホールディングスと提携を行い、今後も仕入れチャネルを拡充していく。

「アセットシェアリング」シリーズについては、これまで8本を組成し、累計80.6億円を販売した。対象不動産はシェアハウスからレジデンス、商業ビル、ビジネスホテル・旅館など多彩で、不動産の仕入ノウハウを生かした商品企画力を強みとしている。ソリューション事業においては多様な出口戦略を念頭におきながら、積極的な物件取得を継続する方針となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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