貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8935 FJネクHD

東証P
1,349円
前日比
+3
+0.22%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.4 0.68 3.71 19.68
時価総額 467億円
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決算発表予定日

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FJネクHD Research Memo(3):業界内でのポジションを生かした信用力、財務力、情報量に強み(1)


■企業特長

1. 成長モデル
FJネクストホールディングス<8935>の成長モデルは、資産運用型マンション市場そのものの拡大と業界シェアの維持及び向上の2つの要因がドライバーとなるものである。すなわち、同社の成長性は、首都圏における資産運用型マンション市場は発展するのか、そのなかで同社の優位性をどのように発揮していくのかの両面で捉えることが重要である。また主力事業に付随する「不動産管理事業」が、積み上げ型のストックビジネスとして収益の下支えとなっているところにも特長がある。

さらに最近では、中古マンションの取引を拡大させており、2022年3月期には1,025戸を販売した。創業40年超の社歴と、それにより数多くの顧客を抱える同社では、購入後のアフターフォローも重要と考えている。ポートフォリオの見直しなど顧客のニーズをいち早く吸い上げ適切なアドバイスをすることで、顧客から仕入れを行うこともある。また、同社が開発したマンションは分譲後にグループ会社において適切な管理をすることで資産価値を維持し、その仕入れたマンションは特段のバリューアップをせず、即座に販売することが可能な体制となっている。このように、購入後のアフターフォローやマンションの資産価値を維持する管理業務といった同社グループの総合力と顧客層の厚みが中古マンション事業の拡大に寄与し、それが同社の強みの1つとなっている。

加えて、ファミリー層向けのマンションの開発及び販売※も積極的に手掛けている。同社の主力事業は、あくまでも長期保有を前提とする資産運用型マンションの提供であるが、これまで培ってきた経営資源(財務基盤や情報力など)を生かせる分野への展開は、リスクを抑えながら業績の上乗せが期待でき、収益構造に厚み(経営の安定)をもたらす効果がある。

※ファミリー層向けマンション「ガーラ・レジデンスシリーズ」の供給実績(累計)は着実な積み上げにより2,068戸に上る(2022年3月期までの実績)。また、今後に向けても「ガーラ・レジデンス川口西青木」(2023年2月竣工予定)や「ガーラ・レジデンス船堀プロムナード」(2023年3月竣工予定)など、新規プロジェクトが進行中である。


2. 資産運用型マンションの概要と今後の発展性
資産運用型マンションの今後の発展性を判断するためには、その仕組みや商品性、社会的意義を理解する必要がある。

(1) 仕組み
資産運用型マンションとは、購入者(所有者)が自身で住むのではなく、第三者に貸して家賃収入を得ることを目的としたものである。したがって、好立地であることはもちろん居住者のニーズを捉えたマンションの開発により高い入居率を確保することが、安定的な家賃収入を生み出し購入者からの信頼を集めることになる。

(2) 購入者の目的・メリット
購入者は近年、商品認知度の向上により、一般的なサラリーマンが多く、将来に向けた資産運用を目的とするケースがほとんどである。住宅ローンにより購入資金を確保する一方、月々の返済は家賃収入で賄い、退職までの間に返済を完了する計画が一般的であるため、原則として日常の生活に影響なく、長期的な視点から将来に向けた資産運用を行うことができる。また、安定的な家賃収入が老後の私的年金の役割を果たすことに加え、住宅ローンに団体信用生命保険をセットすることによる生命保険の代替や相続税対策(相続税評価額の圧縮効果)、分散投資効果など、様々な経済的メリットをもたらすところに特長がある。特にマイナス金利政策の導入、将来の年金受給に対する不安に加えて、新たな相続税対策(基礎控除の引下げに伴う課税対象の拡大など)のニーズが資産運用型マンションへの注目を集めている。

(3) 社会的意義
資産運用型マンション事業は、主要顧客層である一般的なサラリーマンに対し長期的な資産運用機会を提供するとともに、人口回帰が進む都心エリアに良質な賃貸住宅を提供することによる社会的意義を担っている。今後も単身世帯の増加や人口の都心回帰の傾向が継続することが予想され、都心で活躍する単身者を支えるインフラの提供は益々重要性を増すものと考えられている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《EY》

 提供:フィスコ

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