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2016年06月09日20時00分

“復活の林業”、2025年「自給率50%」のロードマップ <株探トップ特集>


―政府後押しで新成長産業へ―

 安価な海外木材の流入によって衰退した日本の林業だが、ここにきて復活の兆しが見え始めている。2015年度の森林・林業白書によると、14年の林業産出額は4515億円で、前年比6.3%増となった。長期的には1980年をピークに減少傾向が続いているものの、下げ止まりの傾向をみせている。政府も国産木材のテコ入れ方針を打ち出しており、林業が新たな成長産業になる可能性も高い。

●今後10年で供給量を1.7倍へ

 政府が5月24日、今後10年間の林業の指針となる「森林・林業基本計画」を閣議決定したこともこの流れに拍車をかけそうだ。2025年までに国産木材の供給量を14年の1.7倍に当たる4000万立方メートルに拡大する目標を掲げており、計画通りに進めば、2000年代の初めには20%を下回っていた木材自給率が、50%程度まで回復する計算になる。

 安倍晋三政権が掲げる地方創生でも、地域資源を生かした雇用の創出が求められているが、国土の3分の2を占める森林は地方にとって最大の資源にあたる。これを活用するためにも、「林業復活」が重要となっている。

●住友林業などに追い風

 こうした国の「林業復活」に向けた動きで追い風を受ける代表的な銘柄は住友林業 <1911> だろう。同社の「住友林業の家」は、木造注文住宅のトップブランドであり、木材建材や森林経営も手掛けている。

 前述の「森林・林業基本計画」では、木製の新建材「CLT(直交集成板)」の普及や、木材チップなどを燃料とするバイオマス発電所の建設などによる新たな需要の創出も盛り込まれているが、同社でも、間伐材などを有効活用するため木質バイオマス発電に進出している。既に稼働・運営中の川崎市に続き、年内に北海道2カ所、来年に青森1カ所で稼働を予定しており、成長力強化につながるとの期待は高い。

 また、国産木材の供給量が増加すれば、木材流通業界にも恩恵は大きい。木材取扱量が年間100万立方メートル以上に及び、木材市場業界トップのすてきナイスグループ <8089> はもちろん、木材保存処理などの木材加工を手掛ける兼松日産農林 <7961> や、合板・建材の専門商社で国内トップのJKホールディングス <9896> などにも好影響を与えそうだ。

●効率化にドローンの活用も

 国産木材の供給量拡大に向けた動きが国の後押しで進められている一方、「林業復活」に欠かせないのが、民間企業による効率化へ向けた取り組みだろう。日本の国土は3分の2を森林が占めるが、そのうち手入れが必要な人工林は4割程度に達する。1960~70年代に植えられた木の多くは、ようやく木材として利用できる状態に成長しているが、林業従事者の数は減少傾向にあり、高齢化率も高い。こうした課題に対処するために、技術開発による効率化が求められている。

 アジア航測 <9233> [東証2]では、上空から森林にレーザーを当て、樹木の種類や太さなどを割り出し、伐採可能量から林道の整備費などを推計できるシステムを開発、森林管理の効率化に取り組んでいる。また、インフォテリア <3853> [東証M]では熊本・小国町と組んでドローンを活用して間伐が必要な森林地帯の探索や、鳥獣被害の調査に乗り出した。

 こうした新たな技術の活用で今後も関連銘柄は広がりを見せるとみられている。丸山製作所 <6316> 、やまびこ <6250> など林業関連機械を手掛ける銘柄と合わせて注目したい。


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