貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

6634 ネクスグループ

東証S
143円
前日比
-43
-23.12%
PTS
141.7円
23:58 05/02
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
27.6 1.39
時価総額 42.3億円
比較される銘柄
フィスコ, 
アプリックス, 
ザイン

銘柄ニュース

戻る
 

ネクスグループ Research Memo(1):事業構造改革の推進により、2022年11月期は営業利益が大幅な黒字転換


■要約

ネクスグループ<6634>は、ファブレス型の通信機器メーカーである(株)ネクス、電子書籍事業を手掛ける(株)実業之日本デジタル、メタバースに関連するコンテンツとコンピュータ・ソフトウェアの制作・開発及び販売を展開する(株)ワイルドマンを擁するホールディングカンパニーである。現在は、「メタバース・デジタルコンテンツ事業」「IoT関連事業」「暗号資産・ブロックチェーン事業」の3セグメントで事業を展開している。

1. 2022年11月期の業績概要
2022年11月期の連結業績は、売上高が2,758百万円(前期比43.1%減)、営業利益が427百万円(前期は208百万円の損失)、経常利益が529百万円(同133百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が806百万円(同165.4%増)となった。新規事業としてメタバース及びデジタルコンテンツ関連の事業を「メタバース・デジタルコンテンツ事業」とし、2022年2月に実業之日本デジタルを子会社化、同年3月にワイルドマンを持分法適用関連会社とした。セグメント別の業績については、IoT関連事業でUSB型LTE/3Gデータ通信端末「UX302NC-R」の売上が増加したほか、暗号資産・ブロックチェーン事業で一部暗号資産の売却を行い営業増益に寄与した。このほか、事業構造改革の推進により、インターネット旅行事業及びブランドリテールプラットフォーム事業から撤退し、収益性が改善した。

2. 2023年11月期の業績見通し
2023年11月期の連結業績については、売上高が1,467百万円(前期比46.8%減)、営業利益が146百万円(同65.7%減)、経常利益が165百万円(同68.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が142百万円(同82.3%減)を見込んでいる。インターネット旅行事業及びブランドリテールプラットフォーム事業から撤退したことで、連結売上高は大幅に減少するものの、黒字化を維持しながら、IoT関連事業の収益拡大と、新たな収益の柱となる新事業の拡大に注力する方針だ。既存事業である「IoT×新技術」を活用した新サービスの提供とともに事業構造改革も推進することで、安定的な収益・財務基盤の構築は順調に進むと弊社では見ている。

3. 中期経営計画
同社は、2022年11月期に事業構造改革を完了し、営業利益の黒字化の目途が立ったことから、中期経営計画(2023年11月期~2025年11月期)を策定した。IoT関連事業が主体の現在の事業モデルから成長分野へ大きく事業展開する。具体的には、「ブロックチェーン」「トークン」「メタバース」を掛け合わせたWeb3.0領域へ事業展開する。成長ポテンシャルの高い「GameFi※」分野でNCXCを活用することで、NCXC経済圏の拡大を目指すほか、成長ポテンシャルの高いメタバース市場及びデジタルコンテンツ市場へ参入し、事業の拡大を目指す。さらに、ネクスの持つIoTの戦略資産にメタバースなどの新たな強みが加え、成長ポテンシャルの高いデジタルツイン市場での展開を目指す。これらを推進することで、2023年11月期に黒字の定着化、2024年11月期に売上高と黒字幅の増加を実現し、最終年度となる2025年11月期に売上高25億円以上、営業利益率15%以上、時価総額130億円以上を目指す。

※Game(ゲーム)とFinance(金融)を融合させた造語。ゲームをプレイすることでプレイヤーがトークンなどの経済的インセンティブを獲得できる「Play to Earn」のブロックチェーンゲームを指す。


■Key Points
・2022年11月期は営業利益が大幅な黒字転換、不採算事業からの撤退により収益性が高まる
・2023年11月期は黒字化を維持しながら、IoT関連事業の収益拡大と新事業の拡大に注力
・事業構造改革を踏まえた中期経営計画を策定。新技術と既存事業のシナジー創出により成長分野へ大きく転換することで成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)

《SI》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均