Eストアー Research Memo(8):「株主、顧客、社員の3者で山分け」が基本理念
■株主還元
Eストアー<4304>は株主還元について、配当によることを基本とし、業績、財政状態、成長のための内部留保などを総合的に勘案して配分を行っている。公約配当性向は設定していないが、利益配分の考え方の根底には「株主、顧客、社員の3者で山分け」という基本理念がある。過去においても、この基本理念に基づいて配当額を決定してきた実績がある。
2016年3月期の配当は24円と決定された。同社は2016年3月に1株を2株に株式分割しているため、それを調整すると2015年3月期の配当は17円であった。したがって、実質的に7円の増配ということになる。2016年3月期の連結1株当たり利益は75.37円だったため、配当性向は31.8%となる。
2017年3月期については配当予想を公表していない。前述の「3者で山分け」という基本理念は堅持されると予想されるため、同社の期初予想どおりで決算が着地すれば大幅減配もあり得る。しかしこれは次代の成長のための先行投資の結果であるため、ネガティブにとらえる必要はないと弊社では考えている。前述のように、同社は先行投資ありきでは行動しないため、2017年3月期も先行投資費用が計画ほど発生せずに、結果的に利益が予想を上振れる可能性もある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
《HN》
提供:フィスコ