信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3970 イノベーション

東証G
1,214円
前日比
-7
-0.57%
PTS
1,224円
14:32 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.3 0.95 3.29
時価総額 32.5億円
比較される銘柄
RPA, 
ITメディア, 
イード
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

イノベーション Research Memo(3):2017年3月期は主力2事業が好調に推移し、過去最高益を更新


■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
イノベーション<3970>の2017年3月期の業績は、売上高で前期比3.6%減の1,257百万円、営業利益で同43倍増の172百万円、経常利益で同41倍増の195百万円、当期純利益で同9倍増の121百万円と減収ながらも大幅増益となり、過去最高益を更新した。売上高の減収要因は、2016年3月期に収益性の低かったマーケティング代行事業の撤退・譲渡を実施したことによるもので、388百万円の減収要因となっている。これを除いた実質増収率で見ると37.4%増となっている。

利益面では、収益性の高い2事業がともに好調に推移したことが大幅増益の要因となった。会社計画比でも2事業ともに想定以上に伸びたことにより、売上高、営業利益、経常利益で上回って着地した。当期純利益が会社計画並みにとどまったが、これは「List Finder」関連のソフトウェア資産について、減損損失16百万円を特別損失として計上したことによる。

2. 事業セグメント別動向
(1) オンラインメディア事業
オンラインメディア事業の売上高は前期比43.8%増の958百万円、セグメント利益は同85.2%増の455百万円となった。サイトへの来訪者を増やすための広告施策の展開やSEO対策等を強化したことにより、「ITトレンド」「BIZトレンド」の来訪者数(延べ人数)が前期比71.8%増の502万人と大幅に増加し、資料請求件数も増加したことが増収増益要因となった。また、セグメント利益率も増収効果により、前期の37.0%から47.6%へと大きく上昇した。

クラウドサービス市場の拡大により、従来よりも安価にIT製品を導入・活用できるようになったことで、導入を検討する企業が増えたことが需要増加の要因となっている。また、2016年度は政府の経済対策の一環で、中小企業・小規模事業者に対して、生産性向上に寄与するITツール導入を支援する補助金制度を実施したことも追い風となっており、同補助金制度に関しては現在、2次募集(2017年6月まで)が行われている。

(2) セールスクラウド事業
セールスクラウド事業の売上高は前期比20.2%増の299百万円、セグメント利益は同99.0%増の57百万円となった。「List Finder」のアカウント件数が、前期末比で29.3%増の613件と順調に拡大したことが増収増益要因となった。当期は展示会出展等の積極的な販売促進活動を進めてきたことや、2017年1月に業務提携した(株)アペルザ経由でのアカウント数増加が寄与した。また、セグメント利益率も増収効果により前期の11.5%から19.1%に上昇している。

アペルザは製造業向けカタログの比較・収集サイト「Cluez(クルーズ)」を運営しており、同社の「ITトレンド」と同様、出展企業が見込み顧客を獲得するためのサイトとなっている。「Cluez」とシステム連携を行うことで、同サイトに出展している2,000社以上のメーカーが「List Finder」を使えるようにした。同社では今後も他社とのシステム連携あるいは組織連携を積極的に進めることで販路を拡大し、アカウント件数を伸ばしていく戦略となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均