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3804 システム ディ

東証S
1,193円
前日比
-33
-2.69%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.1 1.91 2.01
時価総額 77.5億円
比較される銘柄
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テラスカイ
決算発表予定日

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システム ディ Research Memo(1):『V&V Business』戦略の成果が結実


■要約

システム ディ<3804>は業種特化型の業務支援ソフトウェアメーカー。私立学校法人向けトータル校務支援システムやスポーツ施設向けの会員管理・運営システムなどを中核に業容を拡大してきた。現在は公共向けソリューション事業(公教育・公会計)が飛躍期に差し掛かっている。

1. 新規2事業が急成長。全6事業部門が黒字化を達成
2017年10月期第2四半期決算は、売上高1,815百万円(前年同期比21.0%増)、営業利益300百万円(同129.6%増)と、大幅増収増益で着地した。利益については通期計画に対して90%以上の進捗率となり、同社自身の計画を上回る極めて順調な決算であったと言える。事業部門別では、既存4事業が順調な拡大を見せる一方、成長源と期待されてきた新規2事業(公教育・公会計ソリューション事業)がともに大きく伸長した。2017年10月期第2四半期は6つの事業部門すべてが黒字化したとみられる。

2. Value Businessは各事業部門において大型案件の受託実績として結実
同社は中期経営計画の成長戦略として『パッケージソフトを核としたV&V Business』戦略を進めてきたが、その成果が業績として結実した決算であった。Value Businessとは大規模顧客を対象に、カスタマイズニーズに応えた高価格案件を伸ばして収益を拡大させることを意図している。たとえサービス形態がクラウド型であっても、公教育ソリューション事業における都道府県立学校案件の受託は、対象学校数が多く受注金額も高いため、Value Businessと言える。2017年10月期第2四半期は薬局ソリューション事業を除く5部門でValue Business案件が積み上がった。

3. Volume Businessはクラウド契約数、サポート契約数、ストック収入の増加という形で結実
Volume BusinessはIT投資資金に余裕のない小規模事業者を対象に、クラウド型サービスにより収益として取り込む戦略を言う。また、規模の大小を問わず、クラウド契約やサポート契約を結び、ストック型収入を高める意味も含まれている。2017年10月期第2四半期は、クラウド契約と合わせてサポート契約数も順調に伸び、ストック収入は578百万円に達した。売上高構成比も31.8%と過去最高を更新した。通期ベースではストック収入は1,003百万円と同社は予想しているが、それを上回ってくる可能性が高い。Volume Business戦略もまた狙いどおりに成長エンジンとして機能している。

4. 業績面での不安は小さい。同社が打ち出す次の成長戦略に注目
2017年10月期通期の業績見通しの達成に不安はほぼない。2018年10月期も基本的には増収増益基調をたどると弊社では考えている。ただし、公会計ソリューション事業の公会計ソフト売上計上のタイミング次第では、2017年10月期が大きく押し上げられ、2018年10月期は減益となるケースも考えられる。しかしそれは2期間平均に修正するなどの作業により、同社の実力を正しく評価することができるだろう。今中期経営計画で『V&V Business』戦略によって大きな成功を収めた後、同社が次にどのような成長戦略を打ち出してくるか、期待を持って見守りたい。

■Key Points
・業種特化型の業務支援ソフトを、6つの事業ドメイン向けに提供
・『V&V Business』が期待どおりに進捗。全事業で大規模案件計上に加え、ストック収入が大きく拡大し、大幅増収増益を達成
・パッケージソフトを核とし、大規模事業体・小規模事業体をそれぞれに合ったソリューションで攻略し成長を追求

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

 提供:フィスコ

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