クロスマーケ Research Memo（2）：ネットリサーチをコアに事業領域・エリアを積極的に拡大

■会社概要

1. 事業概要
現在のクロス・マーケティンググループ<3675>の事業領域はリサーチ事業、ITソリューション事業、その他の事業である。リサーチ事業では、主力事業のネットリサーチを核にオフラインリサーチも含めたマーケティングリサーチ全般に関する事業を行っており、定量調査も定性調査も、オンラインもオフラインもすべての調査においてワンストップのサービスを提供している。ITソリューション事業では、モバイル向けシステムの企画・開発・運用そしてエンジニアの派遣などを行っている。その他の事業では、Web/MOBILEマーケティングやUI・UXコンサルティングなどWebマーケティング事業、マーケティング支援に関するプロモーション事業を行っている。このように同社は、ネットリサーチを核にマーケティングリサーチからマーケティングソリューションへと事業領域を大きく広げている。

同社はアジアNo.1のマーケティング企業を目指して、事業エリアの拡大にも積極的にも取り組んでいる。2016年12月末現在で、国内リサーチ事業で6社、海外リサーチ事業で19社、IT ソリューション事業で3 社、その他の事業で1社とグループ会社合計で29 社（ほかに関連会社5社）を擁する。事業拠点は日本のほか欧米アジア10ヶ国に20ヶ所以上あり、従業員数は国内758名、海外656名と海外の構成が大きくなっている。

2. 沿革
同社は2003年4月に現代表取締役社長兼CEOの五十嵐幹（いがらしみき）氏によりネットリサーチ企業 株式会社クロス・マーケティングとして設立された。2006年5月にEC ナビ（現VOYAGE GROUP：アドプラットフォーム事業やポイントメディア事業を運営）と資本・業務提携、これを弾みに2007年3月には(株)電通リサーチ（現(株)電通マクロミルインサイト）や(株)ビデオリサーチとも資本提携した。2008年10月に東証マザーズに上場し、ネットリサーチからマーケティングリサーチ、マーケティングソリューションへと事業領域を拡大、2011年2月に楽天リサーチ(株)などとモニターデータベースの共同開発に向け提携、同年8月に(株)インデックスよりモバイル向けソリューション事業（現ITソリューション事業）を譲り受けた。そして、2013年の創業10周年を「第2創業期」と位置付けて株式会社クロス・マーケティンググループとして持株会社化、M&Aや新規事業、海外展開を加速、現在、「アジアNo.1マーケティンググループ」を目指している。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　宮田仁光）

《TN》

　提供：フィスコ