貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3661 エムアップ

東証P
1,030円
前日比
-19
-1.81%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.7 5.87 1.17 16.52
時価総額 376億円
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決算発表予定日

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エムアップ Research Memo(7):子会社設立による新事業への展開や組織変更による体制の強化にも取り組む


■エムアップ<3661>の主な活動実績

1. 子会社の設立
スマートフォンの普及やIT環境の進展など大きな環境変化を迎えているなかで、新事業への展開を迅速に進めるため、新たに子会社を設立した。

(1)(株)WEARE(2016年7月設立)
スタンプ、ゲームイラスト、スマートフォン向けデジタルコンテンツ制作や独自IPの海外展開等を行う。スマートフォン向けコンテンツ制作において、VRやAR等の新しい技術への対応が求められていることが設立の背景である。後述する「乃木坂46」とのコラボレーション公式アプリもWEAREが展開している。合計5,000名以上のクリエイターネットワークを有しており、強力な営業力との連携により、高い将来性の見込めるグラフィック受託制作での業界No.1を目指す。

(2)(株)THE STAR JAPAN(2016年7月合弁会社設立)
韓国を拠点とする大手メディア関連企業との資本・業務提携により設立。日本・中国での興業・出版・映像権ビジネスに積極的に取り組む。具体的には、韓国俳優&K-POPアーティストのファンクラブ開設及びイベント開催、韓流スターの写真集出版、韓流スターの公式グッズ独占販売などを手掛けていく。

(3)(株)WateR(2016年1月設立)
国内及び海外で展開するメンズブランド「Roen」の生産、企画、販売などアパレル事業のほか、ファッションブランド「Roen」「Ed Hardy」「PUERTA DEL SOL」等のライセンス事業(ライセンシー獲得の営業など)を行う。

2. 組織変更
2017年2月にFC事業本部とマーケティング事業本部をエンターテインメント事業本部として統合した。両事業本部における事業内容の重複を整理し、業務の効率化を図るとともに、統合を通じた営業力の強化、ノウハウの共有、効率的なサイト運用により収益力の向上を実現するところに狙いがある。特に、順調に拡大しているファンメールサービスをファンクラブサイトへ導入することで、会員数の増加や他社との差別化を図るほか、子会社や協業会社との連携による事業拡大を目指す。

3. その他の活動実績
(1)月額会員制ファンメールの順調な拡大継続
サービス開始以来、順調に拡大しているファンメールについては、従来の声優版に加え、アイドル版(2016年6月)、俳優版(2016年8月)を開始すると、続々と参加者が増加し、メール購読会員も順調に拡大してきた。2017年2月には、既述のとおり、ファンクラブサイトへの導入を開始し、他社との差別化要因となっている。

(2)月額使い放題サービス向けの提供サイトで各種施策を遂行
キャリア、テレビ局等と協業し、多様なキャンペーンを実施した。参入事業者が増加する中、これまでファンクラブサイトで培ってきたノウハウ(イベントとの連携施策など)を活かした差別化により、収益確保に取り組んでいる。具体的には、「ゆるキャラRグランプリ2016キャンペーン(ゆるキャラグランプリ for スゴ得)」、「横浜アリーナライブ連動施策(マクロスforスゴ得)」、「春のぐでたまつり♪プレゼントキャンペーン(TBS forスゴ得)」、「ツールド・ド・ドコモ キャンペーン(マチキャラ★とり放題forスゴ得)」などを行っている。

2017年3月期の業績は、おおむね計画どおりの結果とは言え、業績の伸びから評価すると物足りなさは否めない。ただし、子会社群が順調に立ち上がってきたところは、新事業への展開に向けて一定の成果を残したと言える。今後は、組織変更による体制の強化がどのような形で業績の伸びに寄与してくるのか、その道筋にも注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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