RSテクノ Research Memo(16):2016年12月期は10円配を実施
■株主還元策
RS Technologies<3445>は株主還元を重要な経営課題と認識しており、配当を通じて株主還元を行うことを基本方針としている。2015年12月期までは、設備投資の継続的な実施が必要なステージであったことから内部留保の確保を優先して配当を見送ってきた。
同社の基本的な配当方針は利益水準、中期経営計画の見通し、財務体質強化などの状況を総合的に判断して決定するとしている。この方針のもと、2016年12月期については1株当たり年間10円(普通配5円、記念配5円)の配当を実施することを決定した。配当性向は6.3%となっている。弊社では、2016年12月期決算が事前予想を超えて大幅な増収増益となり、ROEが28.2%と高水準に達したことも配当実施を後押ししたと考えている。
2017年12月期の配当について、同社は未定としている。変化の速い業界に身を置き、将来の潜在的設備投資案件を抱える事情に鑑み、配当の実施についてはぎりぎりまで判断を留保したいという考えが背景にあるものと弊社では推測している。前述のように、当面、再生ウェーハをめぐる事業環境は良好な状況が続くと見込まれるため、最終的には前期同様、配当を実施してくる可能性が高いと弊社ではみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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提供:フィスコ