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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3254 プレサンス

東証S
1,813円
前日比
-20
-1.09%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.0 0.70 2.32 6.73
時価総額 1,262億円
比較される銘柄
スターツ, 
グローバル社, 
デュアルT
決算発表予定日

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プレサンス Research Memo(7):大型ファミリーマンション、ホテル事業が収穫期を迎える


■中長期の成長戦略

1. 「プレサンス レジェンド」ブランド、堺筋本町タワー(337戸)と琵琶湖(486戸)の契約順調
大規模ファミリーマンションの開発及び販売は順調に進捗している。「プレサンス レジェンド 堺筋本町タワー」はプレサンスコーポレーション<3254>が初めて手掛ける超高層免震タワーマンションであり、2018年3月の引渡しに向けて、2017年3月期末時点で337戸中289戸(85.8%)が既に契約済みである。「プレサンス レジェンド 琵琶湖」は、2018年6月の引渡しに向けて、486戸中364戸(74.9%)が契約済みとなり、順調に推移する。竣工時に90%を超えていれば十分合格であるが、2棟とも余裕を持って竣工を迎えることになりそうだ。この2棟が成功すれば、大型・高級ブランド「プレサンス レジェンド」ブランドをラインナップに加え、大規模マンションや免震タワーマンションも手掛ける企業として実績を訴求できることになる。

2. 仕掛販売用不動産及び販売用不動産を2~3年分先行取得
同社は潤沢な内部留保を背景に、マンション用地の先行取得を継続してきた。2017年3月期末の仕掛販売用不動産は122,174百万円、販売用不動産は14,324百万円。これらの合計から工事代などを差し引いた取得済用地の資産額は78,861百万円である。これらの土地をマンション戸数に換算すると、ファミリーマンション5,850戸(2017年3月期実績の 3.8年分)、ワンルームマンション5,103戸(同2.7年分)、一棟販売1,961戸(同2.2年分)に相当する。積極的な仕入れを可能にしているのは資金力だけではなく、情報力も一役買っている。リーマンショック時も用地を買い続けた実績や審査・回答の早さが同社の強みであり、地場の不動産業者からの1次情報を獲得するうえで有利に働いている。

3. 広島・博多への展開、1年目で大きく進捗
2017年3月期から本格的に参入した広島・博多への進出は1年が経過して順調に仕入れが進捗している。広島、博多への進出の背景には、人口が多く、企業・学校・商業施設などが集中しているため有力なマンション市場が存在していることが挙げられる。また同エリアは観光地としての知名度も高く、今後のインバウンド需要の増加が予想される地域でもあるためホテル事業への展開も期待できる。

広島では、ファミリーマンション4棟(311戸)ワンルームマンション1棟(110戸)、ホテル1棟(126室)、利便性の高い市の中心部に土地を確保した。博多では、ファミリーマンション3棟(152戸)、ホテル1棟(212室)、こちらも市の中心部に立地する。広島・博多が地方中核都市であり観光都市であるという特性を踏まえ、ファミリーマンションを軸にホテルをからめた構成で勝負する。

4. ホテル事業、物件が15件に増加
訪日外国人旅行者の増加を背景としてホテル不足は深刻化している。“ゴールデンルート”と言われる人気のコース(首都圏、箱根・富士山、京都、大阪)はこの傾向が顕著でありホテルの需要が高い。同社では関西圏を中心に、中核駅に隣接した取得用地の中から、マンション事業よりもホテル事業として取り組んだほうが収益向上を見込める場所ではホテルの開発を推進してきた。2017年3月期末時点で開発物件が14件、買取保有物件1件、合計15件となった。2018年3月期に3物件が完成予定(すべて大阪)、2019年3月期には9物件が完成予定(大阪4物件、京都2物件、広島1物件、博多1物件、横浜1物件)と今後続々と竣工を迎える。事業スキームとしては、(A)ホテル事業会社への売却、(B)自社で保有しホテル運営会社へ運営委託、(C)自社で保有しホテル運営会社とプレサンスのブランド名での共同運営、の3タイプに分かれる((A)8物件、(B)4物件、(C)3物件)。 基本方針としては、資産効率と営業力の有効利用を重視して(A)ホテル事業会社への売却、を優先したい考えだ。また、この他にも、運用実績を積んだ上でのREITやファンドへの売却も視野に入れ、多角的にホテル事業を推進する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《MW》

 提供:フィスコ

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