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3167 TOKAI

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TOKAI Research Memo(1):2023年3月期第1四半期累計業績は会社計画を上回る順調な滑り出し


■要約

TOKAIホールディングス<3167>は、静岡県を地盤にLPガスを中心とした「エネルギー・住生活関連事業」と「情報通信事業」を展開する総合生活インフラ企業。320万件を超える「顧客力」と多彩な商品・サービスをワンストップで提供する「総合力」、顧客ニーズに即応する「機動力」を強みに、ABCIR+S(アブサーズ)※1戦略を推進しながら、「Total Life Concierge(暮らしの総合サービス)構想※2」の実現を目指している。

※1 ABCIR+S(アブサーズ):同社グループのデジタル技術革新に向けた戦略のこと。AI(A)、Big Data(B)、Cloud(C)、IoT(I)、Robotics(R)、Smart Phone(S)の頭文字をつなげた造語で、関連する新規サービスの創出・育成に注力している。
※2 Total Life Concierge構想:同社グループが提供する様々なサービスにより、顧客の快適な生活を総合的、かつきめ細かくサポートし、顧客満足度の向上を目指すビジョンのこと。


1. 2023年3月期第1四半期累計業績の概要
2023年3月期第1四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比7.0%増の51,803百万円と2期連続で増収、過去最高を更新し、営業利益も同4.0%増の3,355百万円と2期振りの増益に転じた。売上高はLPガスの仕入価格に連動した販売価格の上昇に加えて、継続取引顧客件数が前年同期比105千件増の3,213千件と着実に積み上がったことが増収要因となった。一方、利益面ではLPガスの仕入価格上昇を価格改定により吸収したほか、継続取引顧客件数の増加による増益、並びに法人向け情報通信事業の拡大が増益要因となった。社内計画に対しては、建築設備不動産事業がやや低調だったものの、エネルギー事業を中心にそのほかの事業が順調に推移したことにより、売上高で4億円弱、営業利益で5億円強それぞれ上回ったものと見られる。

2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.8%増の223,000百万円、営業利益で同8.2%減の14,500百万円と期初計画を据え置いた。売上高は継続取引顧客件数の積み上げやLPガスの販売価格上昇等により、過去最高を更新する見込みだが、利益面ではLPガスの仕入価格上昇によるマイナス影響(51億円)をその他事業の増益でカバーしきれず、減益に転じる見通しとなっている。ただ、第1四半期は計画を上回るペースで進捗しており、今後、エネルギー価格が一段と上昇するようなことがなければ、利益面で上振れする可能性も十分考えられる。継続取引顧客件数については前期末比102千件増の3,295千件を計画しており、M&Aも行いながら達成を目指すとしている。

3. 中期経営計画の進捗について
2021年5月に発表した中期経営計画「Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”」では、2025年3月期までの4年間を「Life Designの実現に向けた基盤を造るステージ」と位置付け、経営数値目標として2025年3月期に売上高2,450億円、営業利益186億円、継続取引顧客件数356万件を掲げた。4年間の年平均成長率は売上高・営業利益はともに5%台となり、前半の2年間で先行投資を積極的に行い、後半の2年間で利益成長を加速する戦略だ。計画2年目となる2023年3月期は、エネルギー価格上昇の影響により一旦減益となるが、成長投資の効果が顕在化する2024年3月期以降は増益基調に転じる見通しだ。新規ビジネスの創出を視野に入れたM&Aやアライアンスについても進めており、今後の動向が注目される。

■Key Points
・2023年3月期第1四半期累計業績はエネルギー事業がけん引し、会社計画を上回る増収増益を達成
・2023年3月期は過去最高売上を更新、利益も会社計画を達成する可能性が高い
・中期経営計画は順調な滑り出し、2024年3月期以降に利益成長が加速する見通し
・配当性向は40~50%を目安に実施、自己株式の取得も機動的に実施する方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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