【市況】NY株式:NYダウは176ドル高、半導体の回復や年内の利下げ期待がけん引
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は続伸。ダウ平均は176.59ドル高の38,852.27ドル、ナスダックは192.92ポイント高の16,349.25で取引を終了した。
先週発表された4月雇用統計や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた年内の利下げ期待が引き続き買い材料となり、寄り付き後、上昇。長期金利の低下や半導体のエヌビディア(NVDA)株が再び900ドル台を回復しハイテクを押し上げ、相場は終日堅調に推移。終盤にかけて上げ幅を拡大し、終了した。セクター別では、半導体・同製造装置や自動車・自動車部品が上昇した一方、テクノロジー・ハード・機器が下落。
半導体のマイクロ・テクノロジー(MU)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はアナリストの投資判断引き上げでそれぞれ上昇。エンターテインメントのウォルト・ディズニー(DIS)は7日発表の決算で動画配信の売り上げが引き続き強く良好な結果を期待し買われた。メディアのパラマウント(PARA)は著名投資家のバフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイ(BRK)が保有株すべて売却したことが年次株主総会で明らかになったが、エリソン氏が率いるスカイダンス・メディアとの独占交渉終了で、ソニーと投資会社アポロ・グローバルとの買収案も検討する意向を示したため底堅く推移。
肉食品メーカーのタイソン・フーズ(TSN)は根強い高インフレにより需要が損なわれるとの見通しが嫌気され、売られた。航空機メーカー、ボーイング(BA)は787型機検査を巡り虚偽記録などの可能性を疑い連邦航空局(FAA)が調査を開始するとの報道が嫌気され、下落。格安航空会社のスピリット(SAVE)は第1四半期の調整後の損失が予想以上に拡大、第2四半期の見通しも予想を下回り、下落した。携帯端末のアップル(AAPL)はバークシャー・ハサウェイ(BRK)が同社株の保有の一部を売却したことが年次株主総会で明らかになり、売られた。
高級電気自動車メーカーのルーシッド・グループ(LCID)は取引終了後に第1四半期の決算を発表。1株損失が予想以上に拡大し、時間外取引で下落している。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ