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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─経済成長を支える消費関連株を狙う!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「経済成長を支える消費関連株を狙う!」

●上昇中の銘柄の売り場はいつ?

 最近、投資家の悩みでよく耳にするのが、「もうこの株は売った方がいいのだろうか?」だ。

 先日お会いしたあるベテラン投資家さんは、「7月半ばに3銘柄買い、そのうち1銘柄は動きが鈍く売ったのですが、2銘柄が上がってまして……」と売るタイミングで悩んでいるご様子。話をうかがうと、720円で投資したA銘柄がいまでは790円台、2600円で投資したB銘柄は3100円台とのこと。このところA、B両銘柄とも上昇ピッチが早いので「そろそろ売った方がよいのでは」と迷っていらした。チャートを見ると、確かにどちらもいわゆるすっ高値だ。

 しかし私は、上昇中の銘柄は売らない主義だ。ただし、例外はあって、ある日思いがけなく急騰したりすると、速攻での売りを考えることもある。拾い物をしたようなものだからだ。しかし、市場環境の好転や好決算の発表などで上昇した場合、上昇の継続性が強まる可能性があるため、新値を更新しても持続する。

 では、いつ売るのか? 株価が実際に下げに転じたことを確認できた時になる。たとえば、高値をつけたあと日足が一日で5%以上下げる――こんな動きが見られた場合、そこは躊躇なく売る。

 先ほどのベテラン投資家の場合、両銘柄ともに高値からの急落は見られない。新値を更新したとか、目標とする株価に届いたから、あるいは届きそうだから、という理由で売るとしたら、私に言わせるともったいない限りだ。

 いまは絶好の回復相場だけに、動きのよい銘柄はなるべく頑張って持続して欲しいものだ。もちろん、銘柄にもよるのだが……。

●低迷しているはずの個人消費がGDPを押し上げる

 ところで、8月15日に発表された4-6月期GDPの年率換算2.2%成長をどう受け止めただろうか。私は文句なしに好評価した。

 GDPの成長が確認されたということは、国内消費が伸びていることを意味しているからだ。GDPの6割近くが個人消費によるものなのだ。

 消費はインフレの進行やコロナ禍により低迷しているはずなのに、実際のデータを見る限り、上向いているのだ。株式市場は早速この点に着目、すでに消費関連株に投資し始めている。

 そこで、注目したいのは次のような銘柄になる。まずはイオン <8267> [東証P]だ。総合スーパー中心の小売大手としてその収益は消費者の購買力をリアルに反映するため、今後は業績拡大が見込め、株価も期待が持てる。

 植物性油脂や大豆タンパクなどに強い不二製油グループ本社 <2607> [東証P]も、今後、年末に向けて需要拡大は必至と見てよい。しかも、この会社は業務用チョコレートも展開しており、クリスマスに向けてフル操業になることだろう。

 まだ猛暑が続いているものの、間もなく秋となる。秋はスポーツの季節。スポーツシューズを新調したい人も多いはずで、アシックス <7936> [東証P]になる。欧米ですでに需要が拡大しているところに、新たに日本市場の伸びが加わる。株価も当然期待が持てる。

 横浜家系ラーメン店「町田商店」を運営し、麺やスープを提供するプロデュース事業を推進するギフトホールディングス <9279> [東証P]も見逃せない。同社の経営システムは高く評価でき、株価はさらに高値へ進む可能性が高い。

 最後に消費関連以外の銘柄を。今年の冬も電力不足が想定されるとのこと。となると、洋上風力発電施設の開発設置で先行するレノバ <9519> [東証P]を忘れないようにしたい。

2022年8月19日 記

株探ニュース

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