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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3140 BRUNO

東証G
1,043円
前日比
+5
+0.48%
PTS
1,040.6円
10:30 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.4 2.83 0.38 20.43
時価総額 154億円
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デンキョーG
決算発表予定日

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イデアインター Research Memo(6):黒字体質への転換で更なる成長を目指す


■中期計画と成長戦略

(1)2016年新中期経営計画の概要

イデアインターナショナル<3140>は2016年8月に、2017年6月期から2019年6月期までの3年間の中期経営計画(ローリング中期経営計画)を発表した。2016年新中期経営計画では、2016年6月期の振り返りとして、1)黒字体質への転換、2)卸売事業におけるホットプレートの好調持続、3)小売事業における不採算店舗の整理と店舗売上・EC売上の好調、の3点を総括事項として挙げている。

そのうえで新たな業績計画では、3期目の2019年6月期において、売上高12,000百万円、営業利益720百万円、経常利益624百万円を目標として掲げている。各年の業績予想数値は、2015年中期経営計画に比較すると売上高、各利益項目ともにより現実的な数値に下方修正されている。大まかにいえば、2015年中期経営計画で掲げられた予想数値の達成年度が1年先送りになった印象だ。

しかしながら、前中期経営計画に比べて引き下げられたのは収益項目だけではなく、費用も同様だ。販管費は2019年6月期において4,560百万円と計画されている。2016年6月期実績(2,454百万円)を起点とする3年間の年平均成長率(CAGR)は22.9%となる。これは同期間における売上高のCAGR(24.9%)や売上総利益のCAGR(26.0%)に比べて低くなっている。同社は積極的に広告宣伝費を投下してブランド名や社名の認知度を向上させるというスタンスは従来から不変であるが、販売経費や人件費などを抑制することで販管費全体の上昇ペースを売上高のそれよりも低く抑える計画だ。

(2)成長戦略の概要

2016年新中期経営計画を達成するための基本的な枠組みは従来と同じだが、その内容は大きく変わっている。

人材戦略においては、従来はマネジメント層の強化が掲げられていたが、新中期経営計画ではマネジメント層のみならず全層の人材育成と、店舗人材の採用が掲げられた。

商品戦略においては、従来は商品の絞り込み、開発・生産・販売の効率化が目標とされていたが、新中期経営計画では、“3つのオリジナルブランドの価値を高めるための商品開発”がうたわれている。

販売戦略では、従来は“新規販路拡大による売り上げ拡大”とされていたものが新中期経営計画では“既存取引先への営業強化”とされている。また小売事業における店舗展開については、従来は“トラベルショップ「ミレスト」の出店加速”とされたところが、新中期経営計画では“トラベルショップ「ミレスト」等出店を加速”と変わってきている。

上記のような各変更ポイントから弊社が読み取ったことは、1)同社がリストラモードからトップライングロースに向けた成長モードへと完全に切り替わったこと、2)同社が自社の商品力及びブランド力に一段と自信を深めたということの2つだ。過去数年、同社はブランドと店舗の絞り込みを行いつつも、増収を維持してきた。そこにはホットプレートというヒット商品の存在やトラベル用品の成功が大きかったが、これらは紛れもなく同社の企画・開発力、デザイン力がもたらしたものだ。この勢いをさらに加速させようというのが2016年新中期経営計画の大きな特徴であり、同時に、2015年中期経営計画までとの大きな違いである、と弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

 提供:フィスコ

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