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2915 ケンコーマヨネーズ

東証P
2,279円
前日比
+68
+3.08%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.2 0.94 1.32 6.65
時価総額 375億円
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ケンコーマヨ Research Memo(8):2年間で総投資額150億円強の大型投資を想定している


■今後の見通し

(3)グループ生産拠点構想について

2016年11月7日、ケンコーマヨネーズ<2915>は今後のグループ生産拠点の構想について発表した。業績が順調に拡大するなかで、将来の生産能力拡大の基本構想となるもので、詳細については今後詰めていくことになる。具体的には、静岡富士山工場(主要製品:卵焼き製品)及び西日本工場(ロングライフサラダ、ドレッシング)の増築と、連結子会社である(株)関東ダイエットクック(フレッシュ総菜)及び(株)ダイエットクック白老(フレッシュ総菜、ロングライフサラダ)での新工場建設を計画している。関東ダイエットクックの新工場については土地の確保から進めることになる。

すべての工場を2019年3月までに増築及び建設し、稼働を開始する予定で、総投資額は2年間で150億円強の大型投資を想定している。同社としては静岡富士山工場の建設を行った際の設備投資額が直近では最大規模となるが、今回は4拠点の増築及び新工場建設を2年間でおこなうことになる。設備投資の資金としては手元キャッシュの有効活用をはじめとした多様な調達手段の中から、自己資本比率やROEの水準なども意識しながら検討していくことになる。生産能力などはまだ未定だが、これら増築及び新工場が稼働すれば、同社の売上高も更に拡大することが予想される。

(4) 3か年中期経営計画の進捗状況について

同社は2015年度から3ヶ年の中期経営計画「KENKO Five Code 2015-2017」をスタートさせており、当期はその2年目となる。具体的な経営数値目標としては、2018年3月期に連結売上高75,000百万円、連結経常利益率5%、自己資本比率50%、ROE8%以上のキープを掲げている。現段階までの進捗状況は極めて順調で、経常利益に関しては1年前倒しでの目標達成が見えてきているほか、ROEも12%以上と目標の8%以上をキープする見通しだ。

計画よりも業績が好調に推移している要因としては、大きく3点が挙げられる。第1に、同社が主要市場としている外食・中食市場が、単身世帯の増加や女性の社会進出などによって順調に拡大していること、第2に、外食業界では慢性的な人手不足によって調理の「簡便化」に寄与する商品やメニュー、あるいは健康志向の高まりを意識したメニューの開発が求められており、そうした課題に対して分野別・業態別にきめ細やかなメニュー提案や販売活動を継続してきたことが、既存顧客での取引シェア拡大並びに新規顧客の開拓につながっていること、第3に、CVS向けの売上高がタマゴ加工品の好調やPB商品としてロングライフサラダが好調に推移したことで、予想以上のペースで拡大したことが挙げられる。

同社では経営戦略として、「サラダNo.1 (Leading Company) 企業としてのポジション確立」「サラダ料理の更なる進化」「グローバル市場への積極展開を進める経営基盤の強化」を掲げている。「サラダNo.1企業」としてのポジションを確立するために、既存事業の売上規模を拡大させていくほか、「サラダ料理」の更なる進化に向けて、メディアや自社Webサイトを使った情報発信及びブランディングの強化、サラダ料理講習会や「Salad Cafe」ショップでの展開を進めていく。自社Webサイトでは、業態別や季節のレシピなど合計1,330件(2016年9月末)のおすすめレシピを掲載しており、トレンド情報の発信の場としている。なお、「Salad Cafe」の出店戦略に関しては、収益性を最優先に検討していく方針となっている。

また、「グローバル市場への積極展開を進める経営基盤の強化」として、2015年7月にカナダのバンクーバーにリサーチオフィスを新設したが、同拠点で収集した情報を基に「世界を旅するドレッシングR」シリーズの新商品を早速投入するなど、具体的な実績も出始めている。輸出事業については各国で輸入規制などハードルがあるため、一気に事業を拡大していくことは難しいものの、マヨネーズ・ドレッシングを中心に収益拡大を目指していく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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