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2715 エレマテック

東証P
1,897円
前日比
+58
+3.15%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.9 1.12 4.74 37.94
時価総額 803億円
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エレマテック Research Memo(5):黒物家電や自動車向けの伸長でスマートフォン関連の落ち込みを吸収し増収増益


 



■業績動向

1. 2018年3月期第2四半期決算の概要
エレマテック<2715>の2018年3月期第2四半期決算は、売上高104,134百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益3,345百万円(同52.8%増)、経常利益3,103百万円(同43.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,175百万円(前年同期は879百万円の損失)と、増収増益で着地した。

同社は第2四半期の業績予想を公表していないため、期初予想との比較はできない。しかしながら、通期予想に対する進捗率を見ると、売上高、利益の各項目が50%を上回っている。こうした状況から弊社では、今第2四半期決算は同社の想定を上回る好決算だったと評価している。

2017年3月期は上期(第2四半期累計期間)に収益が低迷したが下期から急速に回復した。今第2四半期はその流れを引き継いで推移した。売上高は前年同期比9.7%(9,167百万円)の増収となった。今第2四半期の為替レートが111.04円/ドルと前年同期の105.20円よりも約6円円安となったことで売上高が約3,500百万円押し上げられた。

売上総利益は9,700百万円で前年同期比25.0%(1,941百万円)増となった。売上総利益率は9.3%で、前年同期の8.2%から1.1ポイント改善した。売上総利益率が改善した理由は、いわゆる製品ミックスの改善によるものだ。販管費は前年同期比14.1%(785百万円)増となり、売上高販管費比率は6.1%と前年同期から0.2ポイント上昇(悪化)した。販管費増加の主な要因は、業績改善に伴う業績連動賞与の増加と、売上高の増収に伴う荷造り運賃の増加などだ。販管費の増加はあったものの、売上総利益の増益が大きく、営業利益は前年同期比52.8%(1,155百万円)増の3,345百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は2,175百万円と前年同期の879百万円の損失から黒字転換を果たした。前年同期は約30億円の貸倒引当金繰入額を特別損失に計上したため四半期純損失となったが、今期はそうしたものはなく通常ペースに戻った。

弊社では、同社の今第2四半期決算は、商材と顧客の分散化・多様化という同社の特長・強みが顕著に現れた決算であったと評価している。近年の同社の成長をけん引したスマートフォン関連商材は、前期に大きく減少したのに続き今期も減収となる見通しだ。そうしたなかにあって今第2四半期の収益は、上半期ベースで売上高は過去2番目、営業利益と経常利益は過去3番目を達成した。一言で言えば、スマートフォン関連商材の落ち込みを素早く自動車関連等の商材の成長でカバーできたということだが、こうした切り替えを短期間で行える企業は決して多くはない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MH》

 提供:フィスコ

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