ソーバル Research Memo(3):自社株買いなどで株主に還元、加えて17/2期は増配の見込み
■ソーバル<2186>の株主還元
期初予想どおり、第2四半期末に1株当たり21円の配当を実施する。期末も21円を予定しており、通期の配当性向は前期比1.8ポイント増の43.8%と、同社の配当性向目標の35%を大きく上回る水準を維持するようだ。
また、株主優待制度も従来どおり続ける。8月31日を基準日として1単元(100株)以上5単元未満の株主には500円相当、5単元以上の株主には2,000円相当のQUOカードをそれぞれ贈る。
これらに加え、2017年2月期第2四半期には、自己株買いも行った。6月30日の取締役会で発行済み株式数の2.85%に当たる12万株の自社株取得を決め、8月31日までに4万8,900株を取得した。目標に満たなかった分は、12月31日までに追加取得することも決めた。
同社は浮動株が少なく、流動性に問題を抱えていることは否定できないが、ここで敢えて自社株買いに踏み切った理由について、時価総額がまだ小さく、流動性を考える前に株式価値を上げる方策を優先した模様である。また、基本戦略遂行に伴い、2017年2月期通期の増益率予想が低く設定されていることを考慮した決定であることも示唆しており、いわば基本戦略を必ず成功させるという決意の表れであろう。取得した自己株式は金庫株として保有し、扱いは未定としているが、今後のM&Aへの活用などにも当てる可能性があると推察される。また、基本戦略の遂行によって事業収益の着実な拡大が確信できた際には、流動化対策を含めた様々な株主対応が有効性を発揮すると考えていることから、今後の資本政策にも期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
《HN》
提供:フィスコ