海運株が全般相場に逆行し上昇、中国景気への過度な懸念後退で押し目買い誘導
川崎汽船<9107>が反発し一時2000円台を回復したほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が総じて上昇、全般下げ相場のなかで異彩を放っている。ここ海運セクターはコンテナ船市況の先行き不透明感やバルチック海運指数の下落基調を背景に株価低迷が続いていたが、きょうはハイテク株全般が売られるなか、値ごろ感からの押し目買いなど資金還流の動きが観測される。海運市況に影響の大きい中国経済の減速などが警戒されていたが、直近発表された中国の景況感指数が改善色の強い内容であったことから、中国景気に対する懸念が後退しており、海運セクターに追い風となっている。主要コンテナ航路の値動きも、日中航路において今年に入り輸出が約2年ぶりに前年同月比増加に転じるなど風向きが変わっている。PBRやPERなど割安な銘柄も多く、足もとでバリュー株シフトの受け皿となっている面もある。
出所:MINKABU PRESS
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