日経平均は4日ぶりに反落、36000円でもみ合う一方、決算銘柄はにぎわう展開/相場概況
1月31日の米国株式市場は下落。ダウ平均は317.01ドル安(-0.82%)の38150.30ドル、ナスダックは345.88ポイント安(-2.23%)の15164.01、S&P500は79.32ポイント安(-1.61%)の4845.65で取引を終了した。 米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を控え様子見気配が強まり、寄り付き後はまちまち。FRBがFOMCで市場の予想通り4会合連続で金利据え置きを発表、利下げの可能性が明確化されなかったため早期利下げ期待が後退し売りが先行した。終盤にかけてパウエルFRB議長がFOMC後の会見にて、現時点で3月の利下げの可能性がベースシナリオではないとの委員会の考えを指摘すると下げ幅を拡大し終了した。
為替が1ドル146円台半ばと前日大引け時点よりも1円ほど円高に振れるなど外部環境の悪化を受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。寄り付き後の日経平均は36000円を割り込む場面も見られたが、アジア株式市場で香港ハンセン指数が上昇したことなどから下値模索は回避された。売り一巡後は36000円を挟んだもみ合いとなり、投資家の関心は決算銘柄に集中。売買代金は4.5兆円と昨日に続き大商いとなった。
大引けの日経平均は前日比275.25円安(-0.76%)の36011.46円となった。東証プライム市場の売買高は17億7754万株、売買代金は4兆5809億円だった。セクター別では、保険業、ゴム製品、機械、輸送用機器、精密機器などが下落した一方、空運業、証券・商品先物取引業、陸運業、食料品、医薬品などが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は29%、対して値下がり銘柄は67%となっている。
日経平均採用銘柄では、24年3月期連結業績予想を下方修正したあおぞら銀行<8304>がストップ安となったほか、住友ファーマ<4506>も北米事業下振れで24年3月期純損失が拡大したことからストップ安。また、エムスリー<2413>も決算が嫌気されて大幅安となった。このほか、住友化学<4005>、トクヤマ<4043>、レーザーテック<6920>も売られた。
一方、24年9月期第1四半期決算でメディア事業の好調が材料視されてサイバーエージ<4751>が買われたほか、自社株取得枠を設定したオークマ<6103>も上昇。また、第一三共<4568>、TDK<6762>も決算が好感された。取引時間中の決算発表が材料視されてしずおかFG<5831>も後場切り返した。日経平均採用以外では、決算が材料視されて九州電力<9508>が急騰した。きんでん<1944>は上限450万株の自己株取得枠の設定や期末配当予想を増額したことから買われた。ほか、黒崎播磨<5352>も業績等を材料視されて大幅高。
《FA》
提供:フィスコ