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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):テクマト、ABEJA、東テク

テクマト <日足> 「株探」多機能チャートより
■テクマトリックス <3762>  1,927円  +342 円 (+21.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 テクマトリックス<3762>が切り返し急。昨年来高値を更新した。1月31日の取引終了後に発表した24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上収益が前年同期比17.7%増の380億800万円、最終利益が同48.6%増の23億4400万円となった。直近3カ月間となる10~12月期の最終利益は約82%増と、増益率は9カ月間の累計を上回っており、業況を評価した買いが集まったようだ。主力の情報基盤事業ではサブスクリプションによるクラウド型セキュリティー対策製品が引き続き好調に推移した。

■ABEJA <5574>  4,055円  +700 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値
 ABEJA<5574>がストップ高。テレ東BIZ(ビズ)が午後1時過ぎ、「政府は、国産の生成AIの開発力を強化するため、基盤モデルを開発する国内7者を採択し支援する方針を固めたことが、テレビ東京の取材でわかった」と報じた。記事によると7者のうちの一つにABEJAが含まれており、これを材料視した物色が入ったようだ。

■東テク <9960>  6,300円  +720 円 (+12.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 東テク<9960>が急伸。1月31日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を1350億円から1400億円(前期比10.5%増)へ、営業利益を88億円から100億円(同29.4%増)へ上方修正すると発表。また、株式分割を実施することも明らかにしており、これらが好感され買われた。首都圏を中心とした大型再開発案件の増加など良好な受注環境を背景に第3四半期まで順調に推移しており、第4四半期もこの状況が続くと見込む。配当予想は182円から196円(前期162円)に増額修正した。株式分割については3月31日を基準日に1株を3株に分割する。

■JSP <7942>  2,170円  +216 円 (+11.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 JSP<7942>が続騰し、昨年来高値を更新した。1月31日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを50億円から61億円(前期比2.4倍)に上方修正した。発表を好感した買いがショートカバーを誘発し、株高に弾みがついたようだ。北米では10~12月期に変動費の上昇が想定よりも緩やかなものとなった。全米自動車労働組合のストライキによる販売面での影響は見込みより大きくはなく、競技用グラウンド基礎緩衝材の販売が好調だった。国内でのコスト削減効果や、韓国子会社での火災損失に対する保険金収入の影響も業績予想に織り込んだ。一方、今期の売上高の見通しは据え置いた。

■黒崎播磨 <5352>  13,600円  +1,200 円 (+9.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 黒崎播磨<5352>が続急騰、一時1340円高の1万3740円と急速に水準を切り上げ連日の昨年来高値更新となった。時価はバブル期の1989年以来35年ぶりの高値水準にある。耐火物の大手で日本製鉄<5401>が同社の4割超の株式を保有する筆頭株主となっている。鉄鋼向け耐火物がインドで大幅な伸びを示しているほか、セメント向けは欧州で高水準の需要を捉えている。これを背景に1月31日取引終了後、24年3月期の業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の136億円から142億円(前期比27%増)に増額した。好業績を背景に株主還元も強化し、今期の年間配当を従来計画の370円に30円上乗せし400円(前期実績は290円)にすることを発表。更に、3月末の株主を対象に1株を4株にする株式分割も発表しており、これらが株価を強く刺激する格好となっている。

■九州電力 <9508>  1,198円  +89.5 円 (+8.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 九州電力<9508>が続騰し、2019年4月以来の高値圏で推移している。1月31日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績を見直した。経常損益の黒字額の見通しを1700億円から2000億円(前期は866億3400万円の赤字)に引き上げた。最高益予想を上乗せする形で修正したほか、年間配当予想を5円増額して25円(前期は無配)とし、好感されたようだ。燃料価格の下落による燃料費調整の期ずれ差益の拡大が寄与する。卸電力市場価格の下落による購入電力料の減少も利益を押し上げる見込み。一方、売上高の見通しは据え置いた。

■フクダ電子 <6960>  8,490円  +610 円 (+7.7%)  本日終値
 31日に決算を発表。「今期経常を4%上方修正、配当も5円増額」が好感された。
 フクダ電子 <6960> [東証S] が1月31日大引け後(16:30)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比16.9%増の196億円に伸びた。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の160円→165円に増額修正した。
  ⇒⇒フクダ電子の詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「6.61%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の6.61%にあたる200万株(金額で157億6000万円)を上限に、2月1日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。また、今回取得した全株を3月29日付で消却する。

■ニチハ <7943>  3,205円  +226 円 (+7.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 31日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は30%増益」が好感された。
 ニチハ <7943> [東証P] が1月31日大引け後(16:20)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比8.3%減の84.7億円に減り、通期計画の121億円に対する進捗率は70.0%にとどまり、5年平均の74.7%も下回った。
  ⇒⇒ニチハの詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「1.80%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の1.80%にあたる65万株(金額で19億3635万円)を上限に、2月1日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

■三菱化工機 <6331>  3,895円  +260 円 (+7.2%)  本日終値
 三菱化工機<6331>が一時11.7%高の4060円まで駆け上がり連日の昨年来高値更新、全体下げ相場のなかで強さを際立たせている。石油・化学装置を主力にエンジニアリング事業を展開するが、工事採算の改善に加え原価低減効果や販管費減少なども反映され、足もとの利益は会社側想定を上回って好調に推移している。1月31日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表した。営業利益は従来予想の32億円から40億円(前期比59%増)に増額、これがサプライズを誘った。また、最終利益は有価証券売却による特別利益を計上したことで50億円(同64%増)と営業利益を上回り、時価予想PERはわずか6倍と割安感が顕著だ。年間配当も今期は前期実績に20円増配となる100円を計画するなど株主還元にも前向きに取り組んでおり、大口の実需買いを誘引している。

■リケンテクノス <4220>  933円  +62 円 (+7.1%)  本日終値
 リケンテクノス<4220>が大幅続伸し、昨年来高値を更新した。1月31日の取引終了後に24年3月期の連結業績と配当予想の修正を発表。最終利益の見通しは52億円から64億円(前期比40.4%増)に引き上げた。期末配当予想は4円増額して17円とする。更に、発行済み株式総数の約13%に相当する833万8712株の消却の発表により、株式の再放出による潜在的な需給悪化リスクが後退したとあって、買いを集める形となった。年間配当は29円(前期比4円増配)を見込む。第3四半期累計(4~12月)期間では、自動車市場や外食市場の回復が追い風となったほか、投資有価証券売却益18億8100万円の計上もあって、通期の利益が計画を上回る見込みとなった。売上高の見通しは据え置いた。自己株式の消却は2月9日に予定する。

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