東電HDが下げ相場の間隙を縫って切り返し急、柏崎刈羽原発再稼働への思惑が原動力に
東京電力ホールディングス<9501>が全体下げ相場に逆行して大幅高で切り返す展開となっている。前日まで7日続落で今月11日につけた年初来高値895円から19%も水準を切り下げていたが、目先リバウンドを見込んだ買いが活発化している。原子力規制委員会が20日の定例会合で、同社の柏崎刈羽原発に出している運転禁止命令を27日に解除する方針にあることが伝わったことで、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。市場では「仮に柏崎刈羽原発が再稼働したとしても東電HDの収益が様変わりするということはなく、無配の状態が続く」(ネット証券アナリスト)とし、株高に懐疑的な見方は根強い一方、個人投資家の空売りも呼び込んでおり、その買い戻しを誘発して需給相場に発展する余地も指摘されている。直近の信用取組は前週末15日時点で買い残が大幅増加し、売り残は減少したことで信用倍率は2.16倍に拡大した。値ごろ感から信用枠を使って買い向かった個人投資家が多いことを反映している。
出所:MINKABU PRESS
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