ギフトホールディングス---23年10月期は2ケタ増収・増益、期末配当金の増配を発表
ギフトホールディングス<9279>は15日、2023年10月期連結決算を発表した。売上高が前期比35.1%増の229.82億円、営業利益が同49.7%増の23.52億円、経常利益が同0.7%減の24.24億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.8%増の15.97億円となった。
直営店事業部門の売上高は192.07億円となった。国内直営店事業部門は、当年度を通じて積極的な出店を続け、直営店27店舗の新規出店により26店舗の純増を図った。直営店の新規出店は、主力の横浜家系ラーメン業態の「町田商店」で14店舗、「町田商店」以外のブランドで13店舗とバランスよく行うことができた。「町田商店」の中部地区への出店を加速させ、5店舗の新規出店を果たした。また、首都圏地区への新規出店は7店舗と当年度最多となった。さらには、東北地区への新規出店は2店舗となった。第2ブランドであるガッツリ系ラーメン業態の「豚山」では、7店舗の出店を図った。首都圏地区3店舗、中部地区が2店舗、関西地区、東北地区が各1店舗とバランスの良い出店となり、これまで「豚山」が得意としてきた首都圏地区は勿論のこと、それ以外の新たなエリアへの出店も積極的に行うとともに、ロードサイドに出店する等、「町田商店」に次ぐブランドとして「豚山」の潜在成長力を測るための戦略的出店も進めてきた。さらに、新規出店時に店舗のインフラ上の制約を比較的受けにくいブランドである油そば業態の「元祖油堂」の業態力測定を行うべく、立地的な性格の異なるエリアに4店舗の新規出店を図った。業態特性等、マーケティングデータのさらなる蓄積を図り、第3のブランドとして業態力を磨き上げてきた。同社グループでは、新商品、新業態の開発に対しても積極的に取り組んできた。前期は、味噌業態の「いと井」を開発し、東京ラーメン横丁でオープンを迎えることとなった。海外直営店事業部門は、米国ニューヨーク州に2店舗の路面店を展開してきたが、2022年11月、ペンシルベニア駅施設内のフードコートにおいて、ニューヨーク3号店をオープンさせることになった。当該施設は、マディソンスクエアガーデンに近接する集客力の高いエリアでもあることから、ニューヨーク路面店2店舗を凌ぐ売上が確保できる状況に至っている。当年度末の同社グループの店舗数は、直営店188店舗(国内185店舗、海外3店舗)、業務委託店9店舗、合計197店舗となった。
プロデュース事業部門の売上高は37.75億円となった。既出店地域においては、出店ルールに従ってプロデュース店と直営店との間できめ細かく調整を行い、出店を進めてきた。未出店地域において、直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってきた。既存プロデュース店は、新型コロナウイルス感染症拡大の状況の中で、来客数の減少、売上減少が続いてきたが、当年度は復調の兆しを見せており、販売促進活動における直営店の成功ノウハウをもとに積極的に支援してきた成果が現れることとなった。また、同社が開発した新業態を既存プロデュース店オーナーが自ら展開することを検討する場面も増え、横浜家系ラーメン業態を中心としたプロデュース事業に加え、新業態では同社グループの展開するブランド名(同一の屋号)でのFC事業も開始した。このように事業ラインナップの充実化を進め、より付加価値の高い提案活動を展開できるよう各種準備を進めてきた。海外プロデュース事業部門では既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行い、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下においても出店支援を進め、昨年11月、ベトナムでのプロデュース店の新規出店を図った。一方で台湾の既存オーナーにおいて、親会社倒産に伴う連鎖倒産が発生し、プロデュース店5店舗の閉店が生じた。また、当期より「Machida Shoten(町田商店)」の店舗名でのFC事業を本格的に展開し、本年1月のタイでのFC店の初出店に続き、7月にはベトナムにてFC店の初出店を図る等、東南アジア地区にて事業拡大を図ってきた。同社グループがプロデュースする店舗数は、当年度に37店舗の純増となり、結果、プロデュース店は国内525店舗、海外13店舗、FC店は国内7店舗、海外3店舗、合計548店舗となった。
2024年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比20.1%増の276.00億円、営業利益が同14.8%増の27.00億円、経常利益が同13.0%増の27.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.6%増の17.50億円を見込んでいる。
同日、2023年10月期の期末配当について、当期実績等を総合的に勘案し、1株当たり1.50円増配の9.00円とすることを発表した。
《SI》
提供:フィスコ