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東証G
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前日比
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PER PBR 利回り 信用倍率
59.6 2.62 33.02
時価総額 135億円
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年末を彩る材料株スペシャル! 大駆け期待の「最強6銘柄」精選 <株探トップ特集>


―全体相場とは異なる世界観、23年相場の最終盤で個別株物色の醍醐味を味わう―

 今年も残すところあと2週間となった。既に来年の相場に思いを馳せる時間軸にあるが、この時期特有の餅つき相場という形容もある。とりわけここからの2週間は中小型材料株にとってのゴールデンタイム、書き入れ時となることが多い。日経平均株価などの全体指数にとらわれず、株心満載の魅力ある中小型株の一本釣りで醍醐味を味わいたい。

●個人に元気がないとテーマ物色は続かない

 師走相場も大詰めを迎えている。2023年相場を振り返ると、日米ともに年初と比べて大きく株価水準を切り上げた。もっとも足もとで勢いがあるのは米国である。日本株は日経平均が年前半に底上げ波動を形成し年央にかけて見せ場を作ったが、夏場以降はボックス圏の往来に終始した。一方、米国株市場の方は11月以降に本領を発揮する格好となった。NYダウは最終コーナーを回った最後の直線で一気に上げ足を加速、約1年11カ月ぶりに史上最高値を更新するなど強さを際立たせた。相対的に東京市場の上値は重く、ひと頃の日経平均の高パフォーマンスは鳴りを潜めた状態にある。

 押し目形成場面で買い向かう動きは活発であるが、米株市場のように上値を積極的に買い進む動きになかなか発展しない。これは日経平均だけでなく個別の中小型株についても同様のことがいえる。年末相場でテーマ材料株の動きが鈍いのは、ひとえに個人投資家資金の回転が利いていないことが要因となっている。

●我が道を行く、ピンポイントで化ける株続出

 ただ、最近はテーマ買いの動きによって関連銘柄が総花的に動くような場面こそ少なくなったが、それに代わって材料株が単独で上値追いトレンドを満喫するピンポイント物色の流れが強まっている。11月以降の住石ホールディングス <1514> [東証S]の動きは圧巻だったし、麻生フオームクリート <1730> [東証S]も直近は売り転換したものの、前日まで4日連続ストップ高を交え、短時日で株価は2倍以上に変貌した。また、アウンコンサルティング <2459> [東証S]も週末15日は値を崩したものの、こちらは低位株の強みを発揮して前日まで何と5営業日連続のストップ高を演じ、この間に株価を3.3倍化させている。

 株式市場は経済を映す鏡というが、それは離れたところから見たアカデミックな全貌であって、実際トレーダーとして株式市場と至近距離で対峙すれば、おそらくはもっとドロドロとした人間心理が錯綜するジャングルのような世界観が広がっている。遠方から眺める富士は日本の象徴というべき優美さをまとっているが、いざ登山すれば視界に飛び込んでくるのは風光明媚な印象とは似ても似つかぬ岩山だ。個人投資家、特に短期トレーダーはこの岩山を主戦場としている。

●需給と実態と成長性で銘柄を選別

 「株は需給」というのが株式投資における最強セオリーではあるが、もちろん内容が伴わない銘柄は、投資という観点から選別対象から外しておくのが賢明である。あとは資金を投下するにあたって中長期視野で重視されるのが当該銘柄の成長性。2年後、3年後に今のビジネスモデルもしくは取り組んでいる経営戦略で勝ち組として利益を生むのかどうか、これを考えることが大切だ。

 そして、矛盾するようだが短期的な視点も資金効率の上で不可欠となる。投資はタイミングが重要であり、これはチャートなどのテクニカルにスポットを当てる。今回のトップ特集ではこれらの諸々の条件を満たした銘柄で、年末年始に高パフォーマンスが期待できそうな中小型材料株を6銘柄ピックアップした。

●23年相場の最終盤に活躍期待の6銘柄

【HEROZは独自AI技術で需要開拓が加速】

 HEROZ <4382> [東証S]はBtoCで培った独自AI 技術を活用して、市場予測などBtoB領域にも進出を図り、将来的な成長期待が強まっている。同社のコア技術となっているのは将棋アプリ「将棋ウォーズ」で、AIが示す読みの深さと正確さは人間では全く太刀打ちできないレベルだ。これを横軸展開し、企業向けではAIソリューションの提供及び SaaS導入支援(AISaaS)などで需要を開拓している。足もとの業績も好調を極めており、24年4月期上期(23年5~10月)は、売上高が前年同期比3倍強の23億3500万円、営業利益は同6.7倍の2億5200万円と急拡大、進捗率から通期営業利益予想4億円(前期比56%増)は上振れる公算もある。株価は12月11日にストップ高で号砲を鳴らし、その後いったん利食われたものの買い直され大底離脱の動きが鮮明だ。日足一目均衡表の雲抜けを果たし戻り足を加速させそうだ。6月14日の年初来高値2550円をにらむ展開へ。

【ヤマックスは九州地盤に首都圏でも抜群の実績】

 ヤマックス <5285> [東証S]はコンクリート2次製品の大手メーカーで、九州を地盤に全国展開を図っている。道路用や景観用などの土木向けは九州以外では東北、また高層ビル外壁材(PCカーテンウォール)などの建築向けは九州及び首都圏を営業エリアとしている。同社の外壁材の技術力は高く、東京都庁や横浜ランドマークタワーなどをはじめ幅広いニーズに対応した付加価値の高い商品で実績を重ねている。地元熊本県内の大型企業誘致に関連する事業でも実力を発揮するが、同県はいわゆる“TSMC特需”に沸いているだけに同社の活躍余地は一段と広がりそうだ。24年3月期の業績は売上高が前期比13%増の203億円、最終利益は同85%増の10億円を予想し、いずれも過去最高を更新する見通し。株価指標面でも10倍前後のPERは見直し余地が大きい。時価は1000円近辺でもみ合うが絶好の買い場。早晩、最高値1210円(修正後株価)をクリアし青空圏を舞い上がる公算大。

【AIinsはAI-OCRで業界トップクラス】

 AI inside <4488> [東証G]は、ディープラーニングによるAI認識技術を活用したクラウドサービスを展開している。文字画像データを自動的に学習してルールを設計するAIを開発し、クラウド型OCRサービス「DX Suite」を提供、同分野において業界トップシェアを獲得している。業績は営業減益が続いているが、開発コスト先行によるもので、新規契約数は着実に伸びておりトップラインは増勢基調にある。24年3月期売上高は前期比18%増の45億円を見込んでいる。また、同期の営業利益は同35%減の1億8500万円を予想するが、中間期(23年4~9月期)時点で1億9300万円と通期計画を既に超過していることから、業績上振れへの期待が膨らむ。信用買い残の整理が徐々に進むなか需給面でも軽くなっており、株価は6月14日につけた年初来高値8780円の更新も十分可能とみられる。

【飯野海は土地含み評価と高配当利回りも魅力】

 飯野海運 <9119> [東証P]はタンカー輸送を主力とし、原油やケミカル船、ばら積み船、ガス船(LPG・LNG)などを運航する。石油や石炭に代わるクリーンエネルギーとしてLNG需要が拡大するなか、LNG船では高水準の中長期契約を獲得しており、収益を下支えしている。また、都内の一等地を保有し土地含みの大きさが評価されるほか、不動産部門への展開力は抜群で海運業界のなかでも異彩を放つ。飯野ビルディングをはじめとするビル賃貸事業では、リモートワークの一巡で賃料が安定、イイノホール&カンファレンスセンターも脱コロナに伴い催事需要が回復し追い風が強い。24年3月期は減収減益予想ながら、この期で業績底入れとなりそうだ。また、今期減配でも年50円の配当は利回りにして4%超と高い。1100~1200円で推移する株価は仕込み場となる。物価の上昇が定着しデフレ経済脱却となれば、土地持ち企業である同社の株式価値も大きく見直されそうだ。

【OBARAGは裏芸の半導体研磨装置に注目】

 OBARA GROUP <6877> [東証S]は自動車ボディー向け抵抗溶接機器の大手で、半導体向け平面研磨装置なども手掛けている。自動車生産回復の追い風に加え、メーカー各社の活発な新型車投入の動きを背景に溶接機器需要が好調に推移している。非接触で部分的な溶接を行うレーザー装置やアーク溶接などでも実績が高い。また、豊富な受注残高を確保している平面研磨装置も半導体市況の底入れで、今期は収益への貢献が見込まれる。24年9月期営業利益は前期比横ばいの90億円を見込むが保守的で上振れ期待も十分。予想PERは10倍未満と割安感が強く、株主還元にも積極的な姿勢をみせ時価換算で約4%の配当利回りは魅力となる。株価は4000円台前半が長期ボックス圏の上限で、5月1日に4335円の年初来高値をつけた後は下押している。しかし、直近は25日移動平均線近辺で売り物を枯らしており本格的な戻り足が期待できる。

【Gダイニングはインバウンドで収益様変わり】

 グローバルダイニング <7625> [東証S]は都内を中心にイタリア料理やエスニック料理などの洋食のほか、和食レストランなど複数の業態を展開している。また米国にも積極展開し売上高の約2割を海外で占めている。イタリア料理の「ラ・ボエム」は脱コロナによって顧客数の回復が顕著となっているほか、創作和食の「権八」は想定を上回る訪日外国人観光客の急増が追い風となり、業績が押し上げられている状況にある。23年12月期は営業利益段階で前期比2.5倍の5億6900万円と収益様変わりが予想されるが、更に増額含みだ。また、続く24年12月期も米国事業の拡大が寄与し、収益拡大路線が続く可能性は高い。配当は実施しておらず、最終利益はゲタを履いた状態ながらPERが9.0倍と低い点に着目。日足一目均衡表の雲抜けを果たしており、小型株ならではの足の速さを発揮して10月2日の年初来高値581円奪回は単なる通過点となりそうだ。

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