貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9201 日本航空

東証P
2,485.0円
前日比
-22.5
-0.90%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.8 1.18 3.22 25.98
時価総額 1863億円
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【植木靖男の相場展望】 ─東京市場の最大の関心事は?


「東京市場の最大の関心事は?」

●本格底入れか?それともベアマーケットラリーか?

 日経平均株価は11月に入って急反発し、足もとの東京市場の空気は様変わりとなっている。材料的には米国株高と円安であるが、チャート的には10月4日と30日の安値でダブル底を形成し、ネックラインの10月13日高値の3万2533円を突破したことが大きい。もちろん、戻り待ちの利食い売りがあり、定石通りにもみ合う場面もあったが、その戻り売りをこなすとさらに上伸して、いまや6月19日につけたバブル崩壊後の高値3万3772円に迫る勢いだ。

 米国株の想定外の上昇は、日本株にとって雲間から日が差したような好材料だ。その背景には米長期金利の低下がある。ここ発表される米国の経済指標は景気の異変を示唆するものが多い。失業率の上昇、消費の信用枠の縮小、小売売上高の低下、米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化とくれば、金利が急低下するのは致し方ないだろう。市場はインフレが終了の段階に差し掛かっているとみている。こうした流れは、海外勢が日本株を買い直す動きを後押しする。

 となると、ここで大きな課題が浮上する。それは、相場は本格的な底入れとなったのか。すなわち、逆業績相場を経て金融相場に入るのか。はたまたベアマーケットラリー、つまり大勢弱気相場のなかの自律反発なのか、である。

●日経平均株価の第1目標は3万7000円処か

 前者であれば、買って買いまくるのが定石。しかし、後者であれば、二番天井を越すことなく再び下降に転じる。底入れは先ということになる。いま市場で最も関心のある課題といえよう。

 もっとも、日経平均株価はここで6月のバブル崩壊後高値を上抜けば、さらなる上昇が約束されることになる。

 筆者は、いまはヤジロベエ状態にあるとみている。その両手に米国金利、米国景気、ドル円、米国株価などが絶妙なバランスをとってぶら下がっているのだ。一つでも激変すれば、バタバタと落ちていってしまう。今回はどうやら米国金利が要(かなめ)といえそうだが、こうした一つひとつの要素を注意深く見守ることは必須であろう。

 さて、目下の相場が本格的な上昇局面に突入しているとすれば、どこまで上昇するとみればよいのか。筆者は、日経平均株価について第1目標は3万7000円前後と推計している。これが第1目標とすれば、その達成はそれほど遠い話ではないだろう。

 ところで、今後の物色の行方はどうか。日本株は米国に遅れてこれから業績相場に入るとすれば、グロース、バリュー株を問わず、まずは史上最高利益を見込む銘柄が対象となりそうだ。PERやPBRが割安な銘柄もよいが、なぜこれらの値が低いのかにも細心の注意が必要だ。なにか隠れた理由があるかもしれないからだ。ほぼ市場全体が上昇しているいま、むしろそれを上回るピッチで上昇している銘柄こそ期待できるのかもしれない。

 今回はオーソドックスに三菱重工業 <7011> [東証P]、日本航空 <9201> [東証P]、クボタ <6326> [東証P]、日本郵政 <6178> [東証P]など全国的に知名度が高く、業績改善が見込める銘柄に注目したい。

2023年11月17日 記

株探ニュース

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