【特集】利益成長【青天井】銘柄リスト〔第3弾〕 32社選出 <成長株特集>
オプティマス <日足> 「株探」多機能チャートより
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、シティホテルや滞在型ホテルを全国展開するポラリス・ホールディングス <3010> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は21.8億円(前年同期比46.5倍)に急拡大し、実に16年ぶりに四半期ベースの最高益更新を果たした。運営ホテル数が増加したうえ、行動制限の解除やインバウンド需要を追い風に稼働率と客室単価が改善した。また、福岡と札幌のホテル2物件の売却に伴う売却益を計上したことも利益を大きく押し上げた。業績好調に伴い、24年3月期の経常最高益予想をさらに上乗せしている。
2位に入った長野県のゼネコン中堅、ヤマウラ <1780> [東証P]の7-9月期(第2四半期)業績は経常利益が前年同期比2.9倍の17.3億円と2四半期連続の最高益更新を遂げた。主力の建設事業で手持ち工事が順調に進んだほか、子会社における分譲マンション開発などの売上高が大幅に増加した。また、工事原価の低減や固定費削減も大幅増益につながった。併せて、24年3月期通期の同利益を従来予想の29.6億円→41.3億円に大幅上方修正したことも好感され、株価は約26年10ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
3位のゼンショーホールディングス <7550> [東証P]は経済活動の正常化に伴う人流回復や個人消費の持ち直しを背景に、主力の牛丼チェーン「すき家」で既存店ベースの2ケタ増収が続くなど外食事業が好調に推移したほか、適切な価格政策やコストコントロールを実施したことも寄与し、23年7-9月期(第2四半期)の経常利益は151億円と過去最高だった直前の4-6月期実績を64.2%も上回って着地。好調な業績を踏まえ、24年3月期通期の業績予想と配当計画を上方修正した。これを受けて、株価は15日に上場来高値9274円まで上値を伸ばしている。
4位のポート <7047> [東証G]はFive Lineの買収効果や成約単価の改善でエネルギー領域の収益が拡大したほか、広告運用効率の最適化が進んだファイナンス領域も大きく伸びた。また、就活情報サイト「キャリアパーク」を主力とする就職領域では企業の旺盛な採用意欲の回復を背景に、アライアンス型採用支援サービス、人材紹介ともに好調に推移し、7-9月期(第2四半期)は売上高、税引き前利益ともに過去最高を塗り替えた。
5位にリスト入りした中古自動車の輸出販売を手掛けるオプティマスグループ <9268> の7-9月期(第2四半期)経常利益は13.1億円と前年同期比2.8倍に膨らんだ。主要市場であるニュージーランドの経済回復基調が続く中、コロナ禍でも市場シェアの拡大に取り組んだことが奏功し、成約台数が飛躍的に伸びた。併せて、24年3月期通期の同利益を従来予想の41.5億円→52億円に上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。好決算を背景に株価は青空圏を舞う展開となっている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3010> ポラリスHD 138 2184 918 115 2340 1090 7.9
<1780> ヤマウラ 74.5 1733 993 102 4130 2043 9.4
<7550> ゼンショHD 64.2 15177 9243 70.9 48000 28081 43.9
<7047> ポート 50.8 846 561 24.2 2060 1658 18.3 *
<9268> オプティマス 45.4 1317 906 69.3 5200 3072 9.9
<5036> JBS 39.7 1545 1106 17.3 5100 4349 15.8
<7317> 松屋R&D 37.3 405 295 1.2 840 830 22.6
<6294> オカアイヨン 30.8 934 714 35.1 2650 1961 10.1
<7747> 朝日インテク 29.0 8168 6331 13.1 19951 17635 52.4
<6254> 野村マイクロ 28.8 4147 3219 48.8 9550 6416 13.8
<2702> マクドナルド 28.2 14079 10981 19.0 40000 33618 34.7
<6338> タカトリ 22.7 957 780 3.9 2700 2599 15.1
<4371> CCT 21.9 567 465 42.8 1626 1139 41.6
<2502> アサヒ 20.2 92852 77271 9.0 226000 207308 18.3 *
<9229> サンウェルズ 18.6 644 543 140 2738 1140 40.8
<3963> シンクロ 17.1 287 245 13.9 1000 878 25.8
<4071> PAコンサル 17.1 1110 948 30.5 4800 3678 35.0
<2124> ジェイエイシ 14.7 2659 2319 14.2 8050 7052 18.1
<3496> アズーム 13.7 365 321 40.0 1790 1279 34.6
<6544> Jエレベータ 13.5 1705 1502 29.4 6600 5100 48.3
<3561> 力の源HD 13.5 808 712 40.0 3250 2321 22.9
<2427> アウトソシン 12.6 6253 5554 53.0 27500 17970 8.2 *
<5105> TOYO 12.1 25728 22960 23.2 70000 56814 6.5
<2004> 昭和産 11.7 4516 4042 18.1 12000 10160 11.4
<6566> 要興業 11.5 514 461 0.2 1790 1786 11.0
<3924> ランドコンピ 10.6 523 473 32.1 1636 1238 12.9
<4828> ビーエンジ 10.3 1115 1011 16.9 3800 3250 17.8
<3979> うるる 10.1 273 248 199 1280 428 16.6
<2585> Lドリンク 10.0 1500 1364 44.3 4400 3050 18.0
<1429> 日本アクア 8.7 825 759 16.6 2750 2359 15.5
<7821> 前田工繊 8.1 2724 2519 3.6 9000 8690 15.5
<4493> サイバーセキ 8.0 175 162 35.4 535 395 55.0
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース