日本製鉄が6連騰、グロース株シフトのなかも静かに底入れ気配
日本製鉄<5401>の上値指向が鮮明、きょうで6連騰となり上値抵抗ラインとなっている75日移動平均線との下方カイ離を急速に縮めている。ここ最近は米長期金利の急低下を背景に日米でグロース株への投資マネー還流が観測され、相対的にバリュー株にとって風向きの悪い地合いとみられているが、バリュー系の代表格である同社株は前週後半を境に底入れ気配となっている。粗鋼生産の国内トップで生産技術は世界でも屈指だが、足もとでは業績先行きへの不透明感が警戒されていた。鉄鋼市況は世界的に低調で、特に中国の景気減速に伴う需要減退懸念と鉄鉱石などの原料コスト上昇の同時進行が、株価の上値を押さえていた。しかし、同社株のPERは7倍強でPBRは0.6倍台と割安感が際立つほか、今期減配予想ながらも4.5%近い配当利回りが着目されている。中国も経済対策効果が今後は期待されることで、市場関係者からは「鉄鋼セクターも今見えている悪いシナリオは株価にほぼ織り込んだ」という見方も出ている。
出所:MINKABU PRESS
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