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東証P
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時価総額 251億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─ウォーレン・バフェット氏が次に狙う銘柄?


「ウォーレン・バフェット氏が次に狙う銘柄?」

●グロース市場が反発のタイミング!

 株式市場は激しい乱高下を繰り返している。往来相場である。ボラティリティ(株価変動率)が極端に高い。これをみると、ベアマーケット(弱気)ラリーのように思われる。しかし、これは違う。ショート筋(売り方)の買い戻しが急騰の主因(その直後、買い手不在の状況に陥る)だろう。

 需給悪は9~10月に一巡している。11~12月は基本的に、ブルマーケット(強気)になろう。実際、レーザーテック <6920> [東証P]が戻り高値を更新、任天堂 <7974> [東証P]が急騰するなど、好決算を素直に評価している。東京エレクトロン <8035> [東証P]、TOWA <6315> [東証P]も強い。ハイテク系が主役である。

 ECB(欧州中央銀行)、FRB(米連邦準備制度理事会)ともに、利上げ打ち止めの方針を示唆している。さすがに、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長は明言を避けているが、景気実勢を考えると、2024年央には利上げ休止どころか、利下げが話題となろう。これがハイテク系には追い風となる。当然、グロース市場の反発が期待できる。

 グロース市場は人気離散の状態が続いていた。しかし、ここにきてフレクト <4414> [東証G]、ティアンドエス <4055> [東証G]が急伸、クオルテック <9165> [東証G]、コマースOneホールディングス <4496> [東証G]、LAホールディングス <2986> [東証G]が動意づくなど、流れは変わりつつある。

 底打ち→反騰態勢の東証グロース250ETF <2516> [東証E]を買う戦術も有効だろう。例年、12月にIPOは急増するが、今年は少ない。昨年は11月が5社、12月が25社、計30社だった。今年は現時点で11月が3社、12月に上場が予定されているのは4社にすぎない。この結果、グロース市場の換金売り圧力が和らぐのではないか。

●日銀のYCC修正で浮上する銀行株!

 さて、ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>は近く7回目の円建て社債を発行する。今年4月には5本の債券(総額1644億円)を起債した。これらの円建て社債は商社株の購入資金になった、といわれている。今回は金融、 自動車半導体セクターがターゲットだろう、と大手証券では推測している。

 大量保有報告書の報告義務発生日、バークシャーの判定基準日を勘案すると、11月20日、12月4日前後に購入銘柄が明らかとなろう。トヨタ自動車 <7203> [東証P]、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、東京海上ホールディングス <8766> [東証P]が「有力候補」(市場筋)との声がある。

 一方、金融引き締め(利上げ)政策の転換をにらむECB、FRBと違って、日銀は10月30日~31日の金融政策決定会合において昨年12月、今年7月に続き3回目のYCC(イールドカーブ・コントロール→長短金利操作)の修正(柔軟化)を決めた。マーケットは「YCC、ゼロ金利政策の撤廃時期」を気にしているようだが、これは問題ではないだろう。

 日銀の政策修正は明らかだ。長期金利は間違いなく上昇する。銀行セクターは利ザヤが拡大し、収益基盤が固まる。三菱UFJを中心に、みずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]はジリ高となろう。八十二銀行 <8359> [東証P]、七十七銀行 <8341> [東証P]は株価を強く意識している。

 話題としては国内の高額商品消費が活発なことがある。世の中は節約ムードだが、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]などは最高益(2024年3月期)を見込む。この背景にはインバウンド効果のほか、100兆円といわれるタンス預金の存在、家庭に眠る貴金属、高級ブランド品などの「かくれ資産」(推計44兆円)があろう。

 こうした流れはリユース事業のコメ兵ホールディングス <2780> [東証S]、ゲオホールディングス <2681> [東証P]、ハードオフコーポレーション <2674> [東証P]などには追い風となろう。

2023年11月10日 記

株探ニュース

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