クリーク・アンド・リバー社---2Q売上高、営業利益、経常利益において半期として過去最高の業績を達成
クリーク・アンド・リバー社<4763>は5日、2024年2月期第2四半期(23年3月-8月)連結決算を発表した。売上高が前期比13.1%増の252.56億円、営業利益が同3.6%増の26.02億円、経常利益が同4.1%増の26.26億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同3.9%減の17.18億円となった。
クリエイティブ分野(日本)の売上高は前年同期比15.6%増の173.01億円、セグメント利益(営業利益)は同1.3%減の14.60億円となった。映像・TV・映像技術関連分野は、TV局各局の番組制作需要を的確に捉え成長した。ウイングは、NHK及び関連会社の番組制作・編集部門へのスタッフ派遣、気象キャスターの派遣等を展開し、新規開拓及び幅広いネットワークとの融合により業容拡大をはかっている。動画配信サービスへの取り組みは、YouTubeクリエイターをサポートするMCN「The Online Creators(OC)」において、企業からのYouTubeチャンネルの企画・開発・運用・プロモーションの受託が増加している。ゲーム分野は、開発スタジオでの制作受託や、IP(知的財産)を活用した自社開発を推進している。XR(VR/AR/MR)への取り組みは、顧客自身がVR教材を短時間で制作・研修できる「ファストVR」の販売や、企業と共同で行なう危険体感教育ツールの開発、メタバースの開発力を活かしたXR導入支援や施策に関するコンサルティング等を行ない、ハードからコンテンツまで一貫したソリューションの開発・販売実績を積み重ねている。Web分野は、Webクリエイティブやデジタルマーケティング、さらにDXにおけるプロフェッショナルのネットワーク拡充をはかっている。出版分野では、発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」が、累計266タイトルを配信するまでに業容を拡大し、収益モデルの多様化を進めている。建築分野では、エージェンシー事業や設計・建築の受託案件をベース事業として、賃貸物件プロデュースの「CREATIVE RESIDENCE(R)SERIES」やVR建築展示場「XR EXPO(R)」、住宅展示場プラットフォーム「超建築メタバース」を提供し、事業拡大をはかっている。また、日本最大級のクリエイティブ開発スタジオ「C&R Creative Studios」は、企画開発や受託開発の他、日本初となるクリエイター専用の仕事・交流特化型メタバースを独自開発し、作品展示や交流、クライアントとのプロジェクトを通じて世界を革新するサービスの創出を目指している。
クリエイティブ分野(韓国)の売上高は同3.5%減の17.08億円、セグメント損失(営業損失)は0.14億円(前年同期は0.03億円の損失)となった。出版分野等において同社との連携を高め、映像分野以外への進出やライツマネジメント事業を強化し、収益の多様化を進めている。コンテンツ事業では、収益向上へ繋がる新たな仕組み作りに取り組んでいる。
医療分野の売上高は同5.1%増の33.47億円、セグメント利益(営業利益)は同2.5%増の11.75億円となった。主軸の医師紹介事業は、新型コロナウイルスに関するワクチン接種のスポット案件が減少したが、医師へのニーズは高く、全国17拠点を通じて医療機関、自治体、企業への医師紹介を行なう他、スポット及び定期非常勤医師のマッチングシステム「民間医局ポータル」の開発と提供により業務の効率化を進める等、順調に事業を成長させている。なお「レジナビFair」は、大規模会場でのリアル開催がコロナ禍以前の状況に回復しつつあり、オンライン開催と合わせて順調に推移している。
会計・法曹分野の売上高は同13.2%増の12.68億円、セグメント利益(営業利益)は同47.4%増の0.92億円となった。当第2四半期累計期間における業績は、人材紹介及び派遣事業において登録者及びクライアント双方に対するきめ細やかな対応を徹底することで、前年同期を上回って推移した。
その他の事業の売上高は同25.8%増の16.30億円、セグメント損失(営業損失)は1.13億円(同1.81億円の損失)となった。当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期を上回って推移し、セグメント損益においても事業拡大に向けた積極的な投資を行ないながら、前年同期を上回って推移した。
2024年2月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.3%増の500.00億円、営業利益が同13.7%増の45.00億円、経常利益が同12.4%増の45.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.5%増の30.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ